論文

クロスミキシングテストによる病態鑑別方法

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著者

内藤 澄悦※1, 家子 正裕※2, 吉田 美香※1, 高橋 伸彦※2, 熊野 穣※3,4, 鈴木 健史※2,4, 伊藤 昭英※2,5

  1. ※1北海道医療大学病院 臨床検査部
  2. ※2北海道医療大学 歯学部 内科学講座
  3. ※3北海道医療大学 薬学部 分子生命科学講座
  4. ※4シスメックス株式会社 凝固プロダクトエンジニアリング本部
  5. ※5北海道医療大学病院 内科・個体差健康科学センター

Summary

活性化部分トロンボプラスチン時間 ( APTT ) の延長は,凝固因子欠損や凝固因子インヒビターなどの出血を呈する症例で認められるが,血栓症の危険因子であるループスアンチコアグラント ( LA ) 症例でも認められる.これらの病態の鑑別診断として APTT によるクロスミキシングテストが行われる.自動希釈機能を用いて全自動で施行できる凝固測定装置の販売に伴い,本検査方法は徐々に浸透しつつあると感じる.本研究では,クロスミキシングテストをさらに普及させることを目的とし,LA,凝固因子欠損,凝固因子インヒビター検体を用いてクロスミキシングテストをったので,その測定結果と解釈方法について報告する.

LA,凝固因子欠損,凝固因子インヒビター症例をそれぞれ 7 例,12 例,4 例用いて,全自動血液凝固測定装置CS-2400 ( シスメックス社) の自動希釈機能によりクロスミキシングテストを実施した.グラフの判定方法は目視判定法と Index of Circulating Anticoagulant ( ICA ) を用いて比較した.

LA 検体では,目視判定法で 7 検体中 6 検体,ICA で全検体をインヒビターパターンと判定した.凝固因子欠損と凝固因子インヒビターでは,目視判定法とICA ともに全検体でそれぞれ凝固因子欠損パターン,インヒビターパターンと判定された.

クロスミキシングテストによる LA の判定は目視とICA の両方を用いることで精度が上昇すると考えられる.クロスミキシングテストは LA,凝固因子欠損,凝固因子インヒビターを鑑別する方法として極めて有用な方法と考えられる.

Key Words

APTT, クロスミキシングテスト, ループスアンチコアグラント, 凝固因子インヒビター

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