トップメッセージ

シスメックスの強みを活かした事業の再強化と収益性・資本効率の改善による
持続的な企業価値向上を目指します。

ステークホルダーの皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

2026年4月に代表取締役に就任いたしました。これまで築いてきた基盤を確実に引き継ぎ、長期ビジョン「より良いヘルスケアジャーニーを、ともに。」の実現を通じて、持続的な成長を目指していきます。

医療を取り巻く環境は、先進国での医療費抑制、新興国・開発途上国での医療アクセス向上といった構造変化に加え、デジタル技術やAIの進展によって、これまでにないスピードで変化しています。同時に、地政学リスクや人材獲得競争など、不確実性も一段と高まっています。こうした環境変化を成長の機会と捉え、自社の強みをさらに磨き上げることで、着実な成長につなげていけるものと確信しています。

シスメックスは、検体検査領域(ダイアグノスティクス)を中核に、世界中の医療現場と直接つながりを持つ企業として事業を展開してきました。日本国内はもとより、1991年に英国で直接販売・カスタマーケアを開始して以降、30年以上にわたり世界各地で築いてきたネットワークは、シスメックスの重要な強みの1つであり、かけがえのない資産です。私たちは、製品の安定供給に責任を持つとともに、お客様と真摯に向き合い、現場の声をバリューチェーン全体で共有することで、製品やサービスの改良・開発に反映してきました。このように各国・地域の医療課題や検体検査の現場を深く理解しているからこそ、お客様自身もまだ気づかれていない課題の解決や、検体検査の概念そのものを変えるような提案が可能になります。こうした強みを最大限に活かし、イノベーションによる新たな価値と高品質なカスタマーケアを提供し続けてきたことが、お客様との長年にわたる信頼関係の礎となっています。

2026年度からスタートした中期経営計画は、こうした認識のもと、ダイアグノスティクス事業の競争力と収益力を徹底して磨きなおし、成長への回帰を実現する重要な3年間と位置づけました。本中期経営計画では、お客様の期待を超える新製品の市場導入を進めるとともに、検査データやデジタル技術を活用した医療DXの取り組みを加速させていきます。加えて、世界情勢や競争環境に屈しないコスト構造の確立、そして「検査を止めない」安定供給体制のさらなる強化など、強靭な企業体質への改革を進め、ステークホルダーの皆さまからの揺るぎない信頼を築き上げていきます。

さらに、世界の医療を牽引するリーディングカンパニーとしてのポジションを確立するために、事業競争力のさらなる強化はもちろん、資本効率やガバナンスの高度化を意識した経営を徹底していきます。資本市場との建設的な対話を通じ、持続的な企業価値向上に邁進することで、新たな医療の未来を切り拓いていきます。

ステークホルダーの皆様には、引き続きご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2026年4月
シスメックス株式会社
代表取締役社長