経営方針

トップメッセージ

特殊要因による減収・減益も、通期目標は維持

一時的な特殊要因により、第1四半期は減収・減益

事業は堅調に推移、通期では計画達成を見込む

2025年8月
シスメックス株式会社
代表取締役社長

  ステークホルダーの皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

  2026年3月期第1四半期の決算は、対前年で減収・減益となりました。各地域においては、日本・中国を除き現地通貨ベースで増収であったものの、円高影響等もあり、少し弱めのスタートとなっております。マーケットシェア等は維持しており、事業自体の不調によるものではなく、以下2つの特殊要因(一時的)が大きく影響したと考えております。
 
 1つ目は、社内基幹システムの切り替えです。サプライチェーン全体を対象とした社内のデジタル化が完了し、4月よりグローバルで本稼働を開始しました。お客様への製品供給への影響を避けるため、4月を移行期間とし、受注制限や在庫積み増しなど慎重な対応を行った結果、日本地域の売上が一時的に減少し、売上高で33億円、営業利益で30億円の影響が生じました。 
 
 2つ目は、海外関係会社における棚卸資産の評価見直しです。連結上の売上原価調整額として17億円を今期に計上し、営業利益に影響を与えました。 
 
 これらの影響により、2026年3月期第1四半期は皆さまの期待にお応えできる事が叶いませんでしたが、新たな成長への布石も着実に進行中です。米国でのヘマトロジー分野および血液凝固分野における新製品展開(2025年度下期予定)、拡大を続ける新興国での需要拡大に備えたインド新工場での「Make in India」機器生産の開始(2025年4月開始済)、さらに製品ポートフォリオの拡充(2025年度下期予定)など、複数の成長ドライバーが順調に立ち上がっています。これらの取り組みを進めることで、通期の業績計画を変更することなく引続き達成を目指していきます。
 
 ステークホルダーの皆様には、引き続きご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。