経営方針

トップメッセージ

全地域で増収、過去最高の業績を達成しました

売上高は、試薬売上の伸長や新興国の成長機会獲得などにより、全地域で増収

営業利益は、販管費の適切なコントロールや円安の効果もあり、大幅増益

2025年2月
シスメックス株式会社
代表取締役社長

  ステークホルダーの皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 
 当社グループの2025年3月期 第3四半期の業績は、試薬売上の継続的な伸長や新興国の成長機会の獲得により、全地域で増収を達成しました。営業利益は粗利益の増加に加え、円安の効果もあり、大幅に増益し、四半期利益※1も増益となりました。売上高は前年同期比12.4%増、営業利益は同24.2%増、四半期利益は23.7%増となりました。なお、前年同期の為替レートを適用した場合、売上高は前年同期比7.8%増、営業利益は同5.6%増となります。
 
 事業別では、ダイアグノスティクス事業がヘマトロジー※2・血液凝固・尿・免疫分野など主要分野を中心に順調に伸長し、増収を達成しました。主力のヘマトロジー分野は、すべての地域において、試薬売上が継続的に伸長しており、特に医療インフラへの投資需要が高いAP地域では、機器・試薬ともに2桁成長を達成しました。また、血液凝固分野は、試薬を中心に好調に推移し全地域で伸長したほか、免疫分野も中国やAPを中心に増収を達成しました。
 メディカルロボット事業では、第3四半期においては国内で7台、海外ではシンガポール、マレーシアで計3台が導入され、グローバルの累計導入台数は74台となりました。国内外で症例数が順調に増加しており、海外市場への展開も着実に進んでいます。
 
 直近のトピックスとして、当社はESG投資の指標として世界的に有名な「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・ワールド・インデックス」の構成銘柄に9年連続で選定されました。さらに、「Health Care Equipment & Supplies(ヘルスケア機器)」部門において最高位を獲得しました。
また、2025年1月に業界初※3となるプラスチック製試薬容器を水平リサイクル※4した洗浄液の発売を開始するなど、医療分野における資源循環型バリューチェーンの実現に向けた取り組みも進めています。引き続き持続可能な社会の実現と、シスメックスの持続的な成長に向けて取り組んでまいります。 
 
 ステークホルダーの皆様には、今後ともより一層のご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
※1  四半期(当期)利益:親会社の所有者に帰属する四半期(当期)利益。
※2 ヘマトロジー分野:血液中の赤血球や白血球などの数や種類、大きさを分析することにより、精密な検査が必要かどうかを判断するための検体検査分野。
※3 当社調べ
※4 水平リサイクル:使用済み製品を原料として、再び同じ種類の製品を製造するリサイクル方法。