経営方針

トップメッセージ

売上高は過去最高を達成、

ビジネスは堅調に推移しました。

売上高は、米州・EMEA*¹・中国・AP地域が伸長し、増収を達成

原価率が改善するも、販管費の増加やその他営業損益の影響により、営業利益は横ばい

ステークホルダーの皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

2024年2月
シスメックス株式会社
代表取締役社長

当社グループの2023年3月期 第3四半期の業績は、米州・中国・AP地域の売上高が2桁伸長、EMEA・日本地域も前年同等を維持し、過去最高を達成しました。営業利益は、売上高の伸長や原価率の改善により粗利益が増加しましたが、インフレや成長戦略の推進に伴う販管費の増加およびその他営業損益により、横ばいとなりました。四半期利益*²は、法人税の増加などの影響により、減益となりました。

売上高は前年同期比9.3%増、営業利益は同0.3%減、四半期利益は同2%減となりました。なお、前年同期の為替レートを適用した場合、売上高は前年同期比5.7%増、営業利益は同12.6%減となります。

事業別では、ダイアグノスティクス事業において、ヘマトロジー*³や尿、血液凝固分野など主要分野が伸長し、増収となりました。主力のヘマトロジー分野は、現地生産体制を強化した中国や新製品を導入した日本を中心に機器売上が伸長するとともに、試薬売上も各地域で好調に推移し、2桁伸長しました。さらに尿・血液凝固・免疫・LS分野などにおいても、機器設置台数の増加などに伴い、試薬やサービス売上が増収しました。

メディカルロボット事業においては、今期9台を日本で導入し、累計44台の設置となりました。また、累計症例数は10月以降790件増加し12月末時点で3,300件を越えるなど、順調に事業展開を進めています。

直近のトピックスとして、血液でアルツハイマー病の原因とされる脳内アミロイドβの蓄積状態を調べる検査試薬を日本、米国に続き、2024年1月より欧州へ販売を拡大しました。本製品をはじめ検査項目の拡充に向けた活動を推進し、欧米における免疫検査事業の展開を加速していきます。今後もさらに患者さんにとって負担の少ない検査・診断技術の確立および、国内外への普及促進により、患者さんとそのご家族のQOL向上を目指してまいります。


認知症領域における新たな検査法の確立に向け、CTOを務める吉田の想いをWebサイトにて紹介しております。以下リンクよりぜひご一読ください。

ステークホルダーの皆様には、今後ともより一層のご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

*1 EMEA:欧州、中東、アフリカ地域。
*2 四半期利益:親会社の所有者に帰属する四半期利益。
*3 ヘマトロジー分野:血液中の赤血球や白血球などの数や種類、大きさを分析することにより、精密な検査が必要かどうかを判断するための検体検査分野。