論文

多項目自動血球分析装置 XN-2000 における体腔・穿刺液測定モードの基礎的性能評価

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著者

中沢 渚※1, 和田 典子※1, 田中 雄三※1, 権藤 和美※1, 田中 由美子※1, 瀬戸 享往※1, 丸木 佳子※2,
近藤 民章※2, 浅井 さとみ※3, 松下 弘道※3, 宮地 勇人※3

  1. ※1東海大学医学部付属病院 臨床検査技術科
  2. ※2シスメックス株式会社 学術本部
  3. ※3東海大学医学部 基盤診療学系臨床検査学

Summary

多項目自動血球分析装置 XN-2000 ( シスメックス社 ) の体腔・穿刺液を測定する BF モードについて基礎的性能の評価を行った.同時再現性においては,サンプルを 5 ~ 10 回連続測定した結果,有核細胞数の CV% は,脳脊髄液 ( CSF ) の低濃度・中濃度・高濃度で 16.0%,8.4%,2.7%,胸水で 5.6%,腹水で 2.0%,関節液で 3.8%,持続性携帯式腹膜透析 ( CAPD ) 排液の低濃度・中濃度・高濃度で 25.1%,5.0%,0.8%,気管支肺胞洗浄液 ( BALF ) で 5.0% と,低値域で CV%が大きい傾向であった他は良好であった.細胞分類においては,有核細胞数が少ない検体や出現比率が低い細胞の CV%が高かったが,比較的良好であった.希釈直線性については,白血球数高値検体の希釈系列を用いて検討した結果,0.01 ~ 100 × 10/μL の幅広いレンジで直線性が確認された.CSF ( 63 例 ),胸水 ( 16 例 ),関節液 ( 7例 ),CAPD 排液 ( 21 例 ) での有核細胞数,多核細胞数,単核細胞数における目視法と XN-2000 との相関性は,CSF の有核細胞数 100/ μ L 以上で,それぞれ r=0.99,r=0.87,r=0.86,CSF の有核細胞数 100/ μ L 未満で r=0.85,r=0.77, r=0.84、胸水で r=1.00,r=0.94,r=0.95、関節液で r=0.93,r=0.86,r=0.82、CAPD 排液で r=0.99,r=0.71,r=0.62 と,有核細胞数>多核細胞数>単核細胞数の順で高い相関性がみられた.異常細胞出現例では,WDF スキャッタグラムにおいて,白血病細胞は単核球 ( MN ) エリア,上皮細胞由来の異常細胞は蛍光強度の強いエリア ( HF-BF エリア ) に出現した.XN-2000 の BF モードによる体腔・穿刺液の有核細胞数,細胞分類測定は,日常検査や日当直時間帯の検査に有用であると考えられた.

Key Words

体液, 体腔・穿刺液, 多項目自動血球分析装置, XN-2000, BF モード

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