論文

血小板減少時の血小板サイズ指標としての血小板容積最頻値 ( P-MFV ) の有用性

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著者

礒野 雪妃※1, 龍田 めぐみ※1, 長田 恵子※1, 沼田 圭子※1, 糀谷 利昭※1, 岡村 明治※1, 高田 政文※2,
岡野 真理子※3, 波多野 史子※3, 上村 裕保※3, 森沢 猛※3, 炬口 真理子※4, 西郷 勝康※4

  1. ※1加古川西市民病院 臨床検査室
  2. ※2加古川西市民病院 内科
  3. ※3加古川西市民病院 小児科
  4. ※4姫路獨協大学 薬学部

Summary

自動血球分析装置により測定される血小板サイズの指標である平均血小板容積 ( MPV ) は,骨髄異型性症候群,免疫性血小板減少性紫斑病 [ ITP ] などの血小板造血の亢進時に増大することから,これらの診断や経過観察に有用な指標となることが知られている.しかし,このような疾患では血小板が減少しているため,自動分析において解析不能となることが多い.そこで,多項目自動血球分析装置 XE-2100 ( シスメックス社 ) のサービス項目で,血小板減少時にも算出される血小板容積最頻値 ( P-MFV ) を MPV の代用とし,血小板サイズ推測の有用性について検討しすでに報告した.今回さらに新生児,未熟児の症例数を増やし検討したので報告する.検体は,CBC 検査にて異常のない非血液疾患患者を対象とした.症例数は成人100例,小児44例,新生児43例,未熟児23例であった.血小板減少例は急性型免疫性血小板減少性紫斑病 ( ITP ) 3例,Wiskott-Aldrich 症候群 ( WAS ) 1例を対象とした.P-MFV の測定はXE-2100 により行った.P-MFV,MPV,IPF 相互の相関係数では小児での P-MFV と IPF を除くその他では有意な相関性が認められた.なかでも P-MFV と MPV は,最も良く相関することが確認された ( r=0.844 ~ 0.909 ).大型血小板をもつ3例の ITP と,小型血小板で低値を特徴とする WAS 症例では P-MFV から血小板の大きさを推測でき,その他の臨床症状とあわせて診断の補助項目として役立った.P-MFV は血小板数が少なく MPV 算出不可能な症例においても,信頼できる血小板サイズの代用マーカーとして利用可能ではないかと考えられた.

Key Words

P-MFV ( 血小板容積最頻値 ), MPV ( 平均血小板容積 ), ITP ( 免疫性血小板減少性紫斑病 ), Wiscott-Aldorich 症候群, XE-2100

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