シスメックスでは、取引先におけるCSR活動状況を確認するためのCSR調査を実施しています。既存取引先向けの調査はグローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンが開発したCSR調達セルフ・アセスメント・ツールを採用しており、調査項目は人権、労働慣行、腐敗、環境、紛争鉱物など多岐にわたります。当社は分科会メンバーとしてこのツールや、他の各種アウトプット制作に取り組んでいます。新規取引においては、CSRの取り組みに問題がある場合は取引を実施しないことを定めており、CSR調査に加えて経営者との面談も行います。こうした取り組みは海外の取引先についても同様であり、特に児童労働や職場環境については調達担当者が現地を訪れて状況を確認し、問題がないかを確認しています。
2020年度に実施した一次サプライヤー向けCSR調査の回答率の実績は89%となり、リスク分析の結果、フォローアップを4社に対して行いました。さらに取引先のCSR活動を推進する活動として、ハイリスクと判定された一次サプライヤー13社に対して、二次サプライヤーの管理状況を確認しました。2021年度からは、サステナビリティ目標としてCSR調査回答率を設定し、取り組んでいきます。その他、取引先に対するトレーニング件数も新たにサステナビリティ目標に加え、さらに国内二次サプライヤーのCSR調査回答率、一次サプライヤーの第三者認証取得率についてはモニタリング指標としています。
シスメックス ヨーロッパでは、全ての新規取引先に対して人権・グリーン調達等を含むCSR調査を行っている他、既存取引先に対しても年次評価を行っています。またシスメックス マレーシア、シスメックス 無錫、済南シスメックス、シスメックス 上海などでも、年次の取引先調査を実施し、リスク評価や改善につなげています。