社会
シスメックスでは、グループ全体で人材を持続的な成長のための重要な経営資源の一つとして捉え、多様な人材が働きやすい環境を整備し、公平な機会提供のもと、多様な人材が活躍できる環境を目指し、「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(以下DE&I)」の取り組みを進めています。
シスメックスでは、誰もが働きやすい職場環境を目指し、 ダイバーシティに関する情報発信や理解浸透活動に加え、意識調査を行い、従業員の声を施策に反映しています。 2024年度には、アンコンシャス・バイアス研修の実施や育児・介護の両立支援セミナー、従業員のウェルビーイング実現に向けた健康セミナーなどを実施しました。また、ダイバーシティを尊重し受け入れるだけでなく、公平に活躍する機会を提供し、選択できる環境を創り、多様な視点からのイノベーションを促進し、変化に対応できる組織となることが重要です。そのため、男女間の不平等解消を目指すジェンダー・エクイティ、性的マイノリティへの理解促進、障がい者やシニア人材が安心して働くことのできる職場環境づくりを通じて、多様な人材から選ばれる企業を目指しています。
シスメックス株式会社は、仕事と育児の両立を支援する制度の導入など、働きやすい職場環境を整えるとともに、女性リーダーの育成にも取り組んでいます。女性活躍推進法に基づく「次世代法・女性活躍推進法行動計画」を制定し、2029年度までに女性マネジメント比率を15%以上、年間労働時間を1,950時間未満にするという目標を設定しています。2024年度の実績は、女性マネジメント比率が10.0%と目標には届きませんでしたが、年間労働時間は2,009時間となり、着実に低減されています。また、キャリア形成と働き方の両面からアプローチするために、女性マネジメント比率、女性次世代マネジメント比率、男性従業員の育児休業取得率をKPIとして設定し、さらなる女性活躍推進施策を展開していきます。
2024年度の取り組みとして、継続的に実施しているアンコンシャス・バイアス研修や、キャリア動機付け支援を行う研修、新任役職者を対象にした女性活躍推進に関する研修などを行いました。
報酬面では、グループ共通のHRポリシーに基づき、職務や役割に応じて報酬を定め、男女の賃金差の解消を進めています。シスメックス アメリカでは、性別に加え、人種比率についてもモニタリングや外部監査を行い、同程度の職務において給与に不当な差異がないことを管理しています。
シスメックスではグループ全体で、LGBTQ+※1への理解と支援を表明するため、6月の「プライド月間」にあわせて、シスメックスグループ各社のSNS公式アカウントのプロフィール画像にレインボーフラッグを取り入れています。
シスメックス株式会社では、2020年度より、パートナーシップ登録制度を導入し、同性のパートナーを戸籍上の配偶者と同等に扱っています。日本国内における同性婚の法制化(婚姻の平等)に向けて、「Business for Marriage Equality(BME)」への賛同を表明しています。また、日本最大のLGBTQ+イベントである「Tokyo Pride※2」にも2022年から参画しています。
イントラネット専用サイトでは、性的マイノリティへの知識を深める情報を発信し、理解の浸透を進めており、eラーニング資料の提供、「SOGI※3」の視点から職場環境改善について学ぶことができる入門用テキストの貸し出しやAllyステッカーの配布を行っています。
その他、「LGBTQ+とジェンダー」をテーマとしたダイバーシティ・ラウンドテーブル※4の開催も行っています。
このような活動を通じて、2024年度には、企業や団体のLGBTQ+などの性的マイノリティに関する取り組みを評価する指標「PRIDE指標2024」において、最高評価であるゴールドを3年連続で受賞しました。
シスメックスでは、障がいのある方々も安心して自身の能力やスキルを発揮し、ともに成長できる取り組みを行っています。例えば、一人ひとりの障がい特性を理解する機会の提供やサポート体制の構築、障がいの有無に関わらず安心して働くことができる環境の整備や大学関係機関や就労支援施設などと連携した雇用を推進しています。
特例子会社※であるシスメックスハーモニーにおける従業員定着率は97%と高く、従業員一人ひとりの特性を踏まえた業務の割り振りや、指導員との定期的な面談による密なコミュニケーションなどを通じた職場定着を促す工夫が社外からも高く評価されています。
また、シスメックス アメリカとシスメックス ヨーロッパにおいても、障がい者の自立支援に取り組んでいる団体と連携し、障がい者の雇用定着・拡大に取り組んでいます。
今後もシスメックスではインターンシップ等の機会を増やすなど、従業員が長く働き続けられるようなサポートを強化することで、より安心・安全で働きやすい職場環境を目指していきます。
シスメックス株式会社では、ジョブ型人事制度の導入を機に、2021年3月より定年を60歳から65歳に変更し※、年齢による処遇の格差の是正や多様な働き方への転換を進め、短時間勤務や副業・兼業も可能となりました。さらに、65歳の定年退職後、シニア嘱託として最高70歳まで働くことができます。
また、シニア人材のキャリア開発支援として、今後のキャリアを考えるうえで必要な基本知識と考え方の理解を促進する「キャリア開発サポートプログラム」を行っています。eラーニング、集合研修、個別コンサルティングを組み合わせて提供することで、キャリアを自律的に考え、具体的に行動変容ができるようサポートしています。
シスメックス株式会社では、社内情報誌「ダイバーシティ通信」を毎月発行し、従業員への情報共有や理解促進を図っています。ジェンダーやLGBTQ+、介護、障がい者の定着支援、職場のメンタルヘルス、女性の健康、睡眠セミナー、ウェルビーイング、男性の育児休業の取得などをテーマにしたダイバーシティ・ラウンドテーブルの開催や、無意識の偏見に気づき対処するためのアンコンシャス・バイアスのeラーニングを継続的に実施しています。育児に関するテーマでは、毎年、男性外部講師を招いて、育児の重要性やワークライフバランス実現に関するセミナーを行うなど、男性の育児参加を促す仕組みづくりも意識しています。その他、DE&Iや男性・女性特有のヘルスケア(フェムテック※や不妊治療を含む)をテーマに、各業界の第一人者が登壇するオンラインのランチセミナーを提供しています。
このようなダイバーシティ教育は、各地域の文化・特性にあわせて世界各地で推進しています。EMEA地域では、多様な国籍・人種・文化を持つ従業員が存在する地域特性にあわせて、差別防止や異文化コミュニケーションに関する研修を実施しています。