血液凝固検査は、主に血友病などの「出血性疾患」や心筋梗塞・脳梗塞などの「血栓性疾患」の診断・治療に用いられる検査です。近年、生活習慣や高齢化に起因する血栓性疾患の増加や、出血性疾患におけるQOL向上を目的とした新しい血液製剤の開発などを背景として、これらの疾患の早期診断や適切な治療のため血液凝固検査へのニーズは多様化が進んでいます。その一方で、一般的な血液凝固検査は、免疫測定装置や血小板凝集能測定装置などの測定原理が異なる複数の装置を用いて行われるため、検査ワークフローの煩雑さや、患者さんの病態把握・診療に必要な検査結果の入手に時間を要するケースがあるなど、医療現場での課題となっています。
シスメックスが提供する全自動血液凝固測定装置は、血液凝固項目や血小板凝集能項目に加え、CLEIA法
※を用いた凝固分子マーカーなど、血栓・止血領域における幅広い検査オーダーに応じて柔軟に測定することを可能とし、医療現場のニーズに応じた効率的な検査ワークフローを実現します。また、当社のネットワークソリューションCaresphereと連携することで、処理検体数や試薬等の消耗品残量、精度管理結果などの装置の稼働状態および検査室全体の稼働状況を、お客様自身がリモートで簡便に把握・分析することが可能となり、検査室における日々の業務遂行の効率化を支援します。
- 化学発光酵素免疫測定法(Chemiluminescence Enzyme Immunoassay)