ストーリー

従業員×社長対話|ウェルビーイング経営の推進

シスメックスは、ヘルスケア企業として、従業員の健康増進や労働安全の推進、ダイバーシティ推進に伴うさまざまな対応に取り組み、より働きやすい職場環境の整備に取り組んできました。今後、少子高齢化に伴う労働人口の減少やビジネスの多角化・多様化が進むにつれ、付加価値生産性の向上や、多様な人材が活躍できる職場環境が一層求められています。
そのような中で、近年はウェルビーイングの考え方のもと、従業員の心身の健康を基盤とした健康経営や多様性を活かす組織づくりの実現に向き合うことは、非常に重要と捉えています。

従業員一人ひとりが心身ともに充実し、働きがいを実感できる状態——豊かな人生を歩むために、ウェルビーイングな働き方、多様性が尊重される職場環境、働きやすい制度や仕組みについて、従業員と社長が語り合うラウンドテーブルを開催しました。さまざまな職種や年齢、立場の違いを超えて、相互理解を深めた対話の一部を紹介します。

長期ビジョン「より良いヘルスケアジャーニーを、ともに。」に込めた想い

 ~自身のヘルスケアに向き合うことは、ビジョン達成の一歩となる~

シスメックスは、長期経営戦略2033(VA33)の長期ビジョンにおいて"ヘルスケアジャーニー"を掲げています。"ヘルスケアジャーニー"とは、人生のさまざまなライフステージで、自身のヘルスケアについて経験する各種イベントと、医療機関などを含む対応のプロセスを「旅路」として捉えたものです。
 
司会:   まずシスメックスの長期ビジョン「より良いヘルスケアジャーニーを、ともに。」に込められた浅野さんの想いを教えてください。

社長  

シスメックスの提供価値や実現したい社会を鑑みて、長期ビジョンを策定しました。そこで大事にしたことは、従来の"検査"の概念に加え、未病・予防、予後モニタリング、そして治療領域も加えた"ヘルスケアジャーニー"の各ステージで価値を提供したいということです。

さらに、「より良い」は、"より早い段階"を意味しており、早期発見、早期治療という価値を表しています。最後の「ともに。」も重要で、シスメックスだけでヘルスケアジャーニーを切り拓くことはできません。患者さんや医師、医療機関をはじめとしたヘルスケアに関わる多様なステークホルダーと協創することで成し遂げられると考えています。また、この長期ビジョンは、シスメックスは従来、B to Bビジネスを展開してきましたが、その先の個人にフォーカスしたB to B to Cのスコープで捉えることを意味しています。

司会   あらためて、ヘルスケアジャーニーについての浅野さんの想いをお聞かせいただきありがとうございます。従業員や家族自身が、より良いヘルスケアジャーニーをたどるためにはどうすれば良いと思いますか。

社長   ヘルスケア企業であるシスメックスの従業員は、健康に対する意識が非常に高いと感じています。従業員が、自らのヘルスケアジャーニーを最適化していくために、日々の健康管理や定期的な健康診断などのモニタリング結果をもとに、どう向き合っているかを実証することで、当社がヘルスケアジャーニーの実現のために果たすべき役割がより明らかになってくると思います。日頃から自身のヘルスケアを意識していただくことは、長期ビジョン実現のために欠かせないポイントです。
 

 
 
 

健康と働きがいをともに高める

 ~シスメックスの安全衛生体制と、保健師の視点から見るウェルビーイングの大切さ~

20204月、「シスメックス健康経営宣言 United In Sound Health. ~私たちは健康と共に~を策定し、従業員のウェルビーイングを追求していく姿勢を示しました。従業員の健康増進のみならず、働きがい、つまり働くことから得られる心の満足度や価値を高めていくことを目指しています。その取り組みの一環として、ジョブ型の人事制度やスマートワーク、仕事と家庭の両立支援などの制度を導入し、誰もが安心して働ける職場環境の実現を目指しています。

司会:   これらの取り組みを推進する人事部のメンバー(保健師)は、日頃どのような意識で業務に取り組んでいるのか、また当社の制度やその特徴も聞いてみましょう。
 
保健師 I:  

私からは、国内グループの安全衛生体制についてご紹介します。従業員の安全と健康を保つため、中央安全衛生委員会を設置し、安全衛生・健康管理体制の強化を図っています。従業員により近いところで健康増進・予防・啓発を促進するため、各事業所で産業医や産業保健師の役割をより明確化しました。当社はメンタルヘルスとフィジカルヘルスの両面からサポートを行っています。メンタルヘルス対策としては、法改正で義務化される前の2009年からストレスチェックを導入しています。フィジカルヘルスの側面では、法定以上の検査項目を基本とした健康診断を提供することに加えて、その結果に基づく二次検査のフォローアップや相談対応も実施しています。シスメックスの従業員の受診率は100%です。気軽に相談できる健康相談窓口も設置していますので、より多くの従業員に活用いただきたいと思っています。

保健師 H:   そうですよね。こういった仕組みや制度は、整備すれば終わりではなく、いかに従業員の皆さんに活用してもらえるかが重要です。そのため、制度の名称を決める際にも丁寧な議論を重ねており、例えば、不妊治療やつわりなどを対象とした「めばえ休暇」は、家族が増える・親になる役割や、生活・意識変化の準備という意味とともに、職場メンバーからも支える意識が持てる機会になればという想いが込められています。また、「育み(育児)休暇」は、職場の協力や理解を深めるだけでなく、男性の育児休業取得に繋がる風土づくりの足掛かりを目指して、関係者で協議を重ねた結果、このような温かみの感じられる名称に決定しました。
 
司会:   制度の名称ひとつをとっても、従業員一人ひとりに対する想いが溢れていますね。
 

多様性(DE&I)を尊重する職場環境づくり

 ~すべての従業員が能力発揮できる職場へ~

社長:   「シスメックス健康経営宣言」の中で、私が大切にしたい言葉・考えについてお話します。心身の健康はもちろん、働きがいの観点では、多様性の尊重が一番大切だと思っています。他者を認めることや異文化を認めることでイノベーションが生まれるからです。そのことは、皆さんに意識してほしいですね。
 
司会:  

社長にとって理想の組織、安心して能力が発揮できる職場とはどのような環境でしょうか。

社長   企業の存在意義である社会課題の解決に対して、目的意識を持って全力で取り組む組織であってほしいと思います。その基盤になるのが信頼関係の構築です。社内外の関係者とともに、共通の目的に向かって協力し、互いを思いやる利他の精神を持つことが物事をより良い方向へ導くと信じています。
 
司会:   では、未来のシスメックスで実現したら良いと思う働き方など、イメージされているものはありますか。
 
社長

  コロナ禍によってリモートワークを活用した柔軟な働き方が浸透したように、社会の変化やニーズに合わせて働き方を自由に変えていくことは大賛成です。もっと多様な働き方があって良いと思います。
 
トークセッションでは多くの従業員から社長への質問が寄せられ、シスメックスが目指すウェルビーイングについて思いを共有することができました。当社はこのようなラウンドテーブルを月に1回程度開催しています。

今後も、さまざまな機会を通して社内の相互理解を促進し、従業員のウェルビーイング向上に取り組んでいきます。
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    その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。

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