ガバナンス

コンプライアンスマネジメント

グループ方針

「正々堂々とした事業活動」を追求

 シスメックスは、グループ企業理念であるSysmex WayおよびShared Valuesに基づき、コンプライアンスを「法令遵守とともに高い倫理観に基づいた正々堂々とした事業活動を行うこと」と定義し、グループの全役員・従業員が遵守すべき特に重要なルールや行動のガイドラインとして「グローバルコンプライアンスコード」を制定しています。また、これを日本語だけでなく、英語をはじめとした多言語に翻訳し、グループの全役員・従業員が理解し、遵守できるようにしています。

コンプライアンス推進体制

 シスメックスでは、コンプライアンス違反は社会的信用を失墜させる最も重要なリスクと捉え、グループ全体のリスク管理体制の下で、コンプライアンスの統括組織としてコンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンスを推進・強化しています。
 コンプライアンス委員会の委員長は、コンプライアンス統括責任者として、グループ全体のコンプライアンスを推進しています。また、グループ各社にもコンプライアンス責任者を設置し、各社でコンプライアンスを推進しています。これらグループ全体のコンプライアンス推進活動および推進状況については、コンプライアンス委員会がモニタリングしています。また、コンプライアンス推進体制については、内部統制の観点から第三者によるチェックを受けています。
 グループおよびグループ各社に大きな影響を与える重要なコンプライアンス違反またはそのおそれがある事象が発生した場合は、直ちに、各社のコンプライアンス責任者からコンプライアンス統括責任者に報告されます。報告を受けたコンプライアンス統括責任者は、当該事象を速やかに代表取締役社長が委員長を務める内部統制委員会および監査等委員である取締役に報告します。また、情報開示規程に基づき必要となる事象については情報開示を行います。
 2022年度の倫理違反件数は9件ありましたが、重大な違反はありませんでした。

内部通報制度

 シスメックスでは、グループの全従業員が贈収賄や人権侵害などを含むコンプライアンス上の問題に関して相談・通報できる体制をグローバルに整備しています。具体的には、各地域のグループ従業員からの相談・通報を受けるために各地域統括で運用する内部通報窓口を設置しているほか、グループ全従業員がシスメックス株式会社本社に直接相談・通報することができる「Global Compliance Hotline(GCH)」を設置しています。2022年度には、別で運用していた各地域の内部通報窓口とGCHのプラットフォームを統合し、ガバナンスの強化を図りました。
 日本地域では、公益通報者保護法に対応した国内グループ会社共通の内部通報制度「カンパニュラライン」を別途運用しています。カンパニュララインには、社内窓口・社外窓口・監査等委員窓口の3つの受付窓口があり、監査等委員窓口では、経営陣に関わるコンプライアンス上の問題に関する相談・通報を受け付けています。
 これら全ての内部通報制度の受付窓口では、匿名での相談・通報も可能であり、寄せられた情報は秘密として取り扱い、相談・通報者が不利益を受けないよう保護しています。
 これらの制度については、グループ全従業員にイントラネットや研修で周知するなどして、コンプライアンス違反の早期発見を促進しています。また、内部通報制度の運用状況は、コンプライアンス委員会でモニタリングしています。2022年度の内部通報件数は、国内・海外合わせて21件で、それぞれの案件に対し、事実調査を行った上で適切に対処しました。

  • 日本地域除く
内部通報制度

コンプライアンス教育

コンプライアンス教育を継続して実施

 シスメックスでは、従業員への教育・啓発活動をコンプライアンス推進・徹底のベースと位置付け、継続的に教育を実施しています。新入社員教育、階層別教育などの機会を捉え、グローバルコンプライアンスコードに則った行動の浸透を図っています。
 2022年度には、グループ共通のものとして明確化されたコンプライアンス教育方針に基づき、グループ全従業員を対象としたグローバルコンプライアンス研修を多言語で実施し、コンプライアンスの重要性やグローバルコンプライアンスコード、コンプライアンス違反に気づいた時の適切な対応等について、改めて理解・意識の徹底を図りました。

  • 「シスメックス」はシスメックスグループを、「シスメックス株式会社」は、シスメックス株式会社単体を指します。