シスメックスは創⽴以来、⾎液や尿などを採取して調べる検体検査(ダイアグノスティクス)を事業の核としています。
検体検査は、予防のための健康診断や、病気の診断、 治療⽅針の決定、治療中の投薬効果測定や重症化予測、
治療後のモニタリングなど、さまざまな場⾯で⾏われています。
患者さんの状態を正確かつ迅速に把握し、最適な治療⽅針を定めるためには、正確な検体検査が必要不可⽋です。
シスメックスは、検体検査事業領域において、医療機関や検査センター、動物病院、研究機関などに
⾼品質な製品・サービスをお届けしています。
⾎液中の⾚⾎球や⽩⾎球などの数や種類、⼤きさを分析する、⾎液検査の際に必ず含まれる主要な検査です。貧⾎や⽩⾎病など病気の可能性を⾒つけることに役⽴つほか、より精密な検査が必要かどうかの判断材料となります。
シスメックスの主⼒事業であるヘマトロジー分野では、あらゆる施設規模に対応可能な幅広いラインアップの製品を揃え、グローバルNo.1のシェアを誇ります。
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⾎液が固まる機能や⾎栓が溶ける機能などを調べることで、主に⾎友病などの「出⾎性疾患」や⼼筋梗塞・脳梗塞などの「⾎栓性疾患」の診断・治療に⽤いられる検査です。
Siemens Healthineers社とのグローバルOEM契約に加え、グループ会社であるHYPHEN BioMed社との連携により、臨床的価値の⾼い製品の開発を進め、グローバルNo.1のシェアを達成しています。
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尿中の糖・タンパク・⾎液の有無などを調べる検査です。⼀次的検査である尿定性検査と、異常が認められた検体をより詳しく分析する⼆次的検査の尿沈渣検査に分けられます。腎疾患、尿路疾患の診断・治療に用いられる検査です。
シスメックスは、1995年に尿沈渣検査分野において世界で初めてフローサイトメトリー法を⽤いた尿中有形成分分析装置を開発・実⽤化し、検査の効率化・標準化に⼤きく寄与してきました。また、アライアンスの活⽤により尿定性検査製品をポートフォリオに加えるなど、多様な尿検査のニーズにお応えするラインアップの拡充に取り組み、グローバルNo.1のシェアを達成しています。
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⾎液中に出現するタンパク質を分析することで、ウイルス性肝炎やエイズ、COVID-19などの感染症、がんになった時に数値が上昇する腫瘍マーカー、ホルモン、アレルギーなどの可能性を調べる検査です。
シスメックスの製品は、⾎液中の微量な成分を、⾼い感度で、迅速に測定することができ、検査の待ち時間の短縮にもつながります。さらに、微量の⾎液からアルツハイマー病の原因となるタンパク質の蓄積状態を調べる検査試薬を販売開始するなど、新たな認知症施策にも取り組んでいます。
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がん遺伝⼦を検出・分析することにより、治療⽅針の決定や投薬の判断に貢献する検査です。シスメックスは、独⾃に開発したOSNA法を⽤いて、がんのリンパ節転移診断の補助となる情報を⾃動かつ簡便に検出する製品を提供しています。また、固形がんを解析対象とした腫瘍組織における包括的ながんゲノムプロファイルを取得することで、患者さんのがん固有の遺伝⼦変異を解析し、診断や抗がん剤選定などの治療⽅針決定に有⽤な情報を提供する、がんゲノムプロファイリング検査⽤システムを国⽴がん研究センターと共同開発。2019年には⽇本で初めて保険適⽤を受け、臨床現場で⽤いられています。
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近年、外科⼿術において、患者さんの⾝体的負担軽減などを⽬的に、低侵襲である腹腔鏡⼿術が⾏われるようなってきました。
⼀⽅、本⼿術には⾼い技術⼒が求められ、これを補完する⼿術⽀援ロボットが医療従事者から注⽬を集めています。
現在は、泌尿器科や消化器外科、産婦⼈科へと術式の保険適⽤拡⼤が進み、徐々に⼿術⽀援ロボットによる⼿術件数が増加しています。
また、医療アクセス向上の観点から、遠隔医療での活⽤も検討されています。
このような中、シスメックス株式会社と川崎重⼯業株式会社の合弁会社である株式会社メディカロイドは、
国産発の⼿術⽀援ロボットシステムを開発しました。シスメックスはグローバル総代理店として2020年から国内で販売を開始しました。
本システムの特徴である、⽇本国内の⼿術室サイズを考慮した設計、⾼い操作性を有するロボットアーム、⾼精細な3D画像などに加えて、動作状況をモニタリングするネットワークサポートを実装し、医療従事者のより的確な施術を⽀援しています。
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