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2026年Vol.26 No.1

論文

全自動血液凝固測定装置CN™-700の基礎的検討

著者

上野 海咲*1,野木 岐実子*1,豊岡 亮平*1,森 仁美*1,横山 直之*1,2
*1 帝京大学医学部附属病院 中央検査部
*2 帝京大学医学部 臨床検査医学講座

Summary

近年,心疾患や脳血管障害などの血栓性疾患の増加に伴い血栓止血検査の重要性が増加している.そのため大規模施設のみならず中小の施設においても血栓止血検査を測定する機会が増え,高性能かつ操作が簡便でありながらコンパクトな測定装置の需要が高まってきている.今回我々はシスメックス株式会社(以下,シスメックス)より新たに開発された全自動血液凝固測定装置CN-700(以下,CN-700)の基礎的検討を行ったので報告する。

併行精度ではCV%が0.31~4.09%と良好な結果が得られた。オンボード安定性では,全ての項目において5日目まで安定性が確認できた。さらに,アンチトロンビン(AT)では蒸発防止用のキャップを装着したものはキャップなしの場合と比べ試薬安定性がより向上した。希釈直線性ではフィブリノゲン(FIBG)はメーカーで検証された直線性が確認されていた。また,Dダイマー(DD)とフィブリノゲンフィブリン分解産物(FDP)ではメーカーで検証された直線性を上回る結果が得られた。最小検出感度では,各試薬の添付文書に記載してある測定範囲の下限を下回る結果が得られた。全自動血液凝固測定装置 CN-6000(シスメックス)との相関性では相関係数r = 0.9977~0.9998と,いずれの項目でも良好な結果であった。以上によりCN-700は良好な基礎的性能を有し,コンパクトな設計からもさまざまな施設規模での使用に際し有用であると思われた。

Key Words

CN-700,コンパクト化,試薬安定性