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2011年Vol.12 No.2

論文

微生物検査自動塗抹装置 PREVI Isola の基礎的検討

著者

関 洋之*1, 本田 雅久*1, 荒谷 清*1, 大田 俊行*1, 深谷 美保*2

*1 産業医科大学病院 臨床検査・輸血部
*2 シスメックス株式会社 学術本部

Summary

微生物検査の第一段階は,検体を各種選択培地に塗抹し培養することから始まる.塗抹作業は検体の種類や目的菌に合わせて様々な培地を組み合わせる必要があり,現在でもほとんどの検査室においてマニュアル法にて実施されている.

今回,我々はシスメックス・ビオメリュー社の微生物検査自動塗抹装置PREVI Isola ( 2009 年6月発売 ) を導入し,その基礎的性能について検討を行った.本装置では同時再現性,希釈直線性について良好な成績が得られ,半定量性が認められた.本装置による塗抹方法はまったく新しい塗抹パターンを採用しているが,従来のマニュアル3分画法との相関は良好であり,シングルコロニーの形成率,混合菌液からの分離能も良好であった.

また,検体処理能力も優れており,これからの微生物検査業務の効率化・標準化に有用であると考えられた.

Key Words

PREVI Isola, 自動塗抹装置, 細菌検査