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2011年Vol.12 No.2
論文山田 隆*1, 林 文明*2, 田中 千晶*2
*1 長岡赤十字病院 医療技術部 検査技術課
*2 シスメックス株式会社 学術本部 学術部
現在,白血球自動分類の主流はフローサイトメトリー法を用いた自動血球分析装置であるが,パターン認識法を用いた血液像自動分析装置との併用により,検査の正確性と業務の効率化を図ることができる.今回,我々は液像自動分析装置HEG-L ( HEG-L ; シスメックス社 ) による細胞分類の最適化を目的とし,正常検体群 ( n=99 ) を用いて最適分類のための閾値 ( しきい値 ) の検討を行った.また,この最適閾値の異常検体群 ( n=100 ) への適用と造血器腫瘍での病的細胞の検出率について検討した.正常検体群では最適閾値を設定することで,レビュー後の分類結果の一致率の大幅な向上を認めた.この閾値を異常検体群に適用したところ,一致率の若干の向上を認め,正常検体群で検討した最適閾値を異常検体群にも使用することが可能であった.また,異常検体群での検討結果より,HEG-L の造血器腫瘍での病的細胞の検出率は非常に良好であり,HEG-L は自動血球分析装置の弱点を補い,見落としのない検査を実施する上で有用であると考えられる.
血液像自動分析装置, HEG-L, パターン認識法, 白血球分類
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