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令和4年度全国発明表彰「発明賞」を受賞

シスメックス株式会社は、このたび、「血小板染色を利用した迅速・正確な血小板測定方法の発明」について、公益社団法人発明協会主催の令和4年度全国発明表彰において「発明賞」を受賞しましたのでお知らせします。これにより、シスメックスは3年連続で全国発明表彰の受賞となりました。

全国発明表彰は、大正8年、日本国内の科学技術の向上と産業の発展に寄与することを目的に始まり、多大な功績を挙げた発明、考案、または意匠、あるいは、その優秀性から今後大きな功績を挙げることが期待される発明等が表彰されています。

【受賞内容】
 
受賞名:
令和4年度全国発明表彰 発明賞
 
受賞発明の名称:
血小板染色を利用した迅速・正確な血小板測定方法の発明
(特許第4659122号)
 
受賞者:
森山啓子、森悠丞、竹下浩生、鈴木裕義
 
発明内容:
本発明は、血小板輸血の要否やその輸血量の決定に重要な指標となる血液中の血小板の測定方法に関するものです。
従来、血球計数装置を用いた血小板測定方法として、電気抵抗法を用いて、赤血球や血小板の大きさにより分類計数する方法が知られていました。この方法では、血小板輸血の判断が必要な血小板数が少ない検体では、血小板と大きさが類似する夾雑物の影響により血小板数を正確に測定することは困難でした。
これに対して、本発明は、血液中の血小板をナイルブルーで染色し、染色された血小板をフローサイトメトリーの原理により散乱光と蛍光を用いて分類計数することで、血小板輸血の判断が必要な血小板数が少ない検体であっても、血小板と夾雑物を分別して1分程度の短時間で正確に血小板を測定することが可能となりました。
これにより、本発明によると、血小板輸血の要否やその輸血量の決定に重要な指標となる血液中の血小板を迅速・正確に測定できることから、貴重な血小板製剤の使用量を最適化することができます。また、血小板輸血に伴う副作用リスクの低減に寄与できます。

本発明を用いた測定結果

以上
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