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2019年Vol.20 No.3

レポート

長門総合病院における全自動尿中有形成分分析装置 UF-5000を用いた尿沈渣検査の運用について

著者

永田 真紀

山口県厚生農業協同組合連合会 長門総合病院 研究検査科

Summary

当院では臨床支援体制の充実と尿沈渣検査の省力化および迅速化を目的として2018 年4 月に全自動尿中有形成分分析装置UF-5000 ( シスメックス株式会社:以下,UF-5000 ) を導入した.従来は泌尿器科外来の尿沈渣は医師が目視鏡検を行っていたが,研究検査科 ( 以下,当科) が実施することになったため,尿沈渣の検体数が増加することや異型細胞などの鑑別が難しい検体も増えることによる結果報告の遅延が危惧された.しかし,UF-5000 の導入により目視鏡検数は減りTAT ( 検体到着から尿沈渣検査結果報告までの時間) は短縮された.このTAT の短縮によって臨床側へ結果をより迅速に報告することができ,外来診療スタッフからも好評を得ている.
本稿では,当院におけるUF-5000 を用いた尿沈渣検査の運用について紹介する.