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2017年Vol.18 No.1

レポート

全自動尿中有形成分分析装置 UF-5000 の概要と特徴

著者

中山 篤志, 粒来 寛子, 蛯名 秀峰, 記野 史子

シスメックス株式会社 学術本部

Summary

全自動尿中有形成分分析装置UF-5000 (以下,UF-5000) は,青色半導体レーザー (488nm) を用い,有形成分の複屈折性1),細胞の核酸量,内部構造の複雑性を加味した大きさ情報などの解析を可能とした新しい分析装置である.光学系の改良により各粒子由来の詳細な信号波形解析を実現し,円柱や上皮細胞などの,より詳細な解析も可能となった.

染色液や分画アルゴリズムにも大幅な改良を加えた本装置は,従来機種であるUF-100やUF-1000i の単なる改良品にとどまらず,尿検査の更なる臨床的価値向上に貢献することが期待される.本稿ではこの装置の測定原理や特徴を述べる.

また,表1に主な仕様におけるUF-1000i との比較を示す.

※本稿は,UF-5000 Ver.00-11,U-WAM Ver.00-06の仕様に基づくものである.