Sysmex Journal Web

2016年Vol.17 No.4

論文

Mac-2 結合蛋白 (M2BP) 糖鎖修飾異性体キット HISCLⓇ M2BPGiⓇ 試薬の基礎性能評価と臨床的有用性の検討

著者

福島 良明*1, 永野 明*1, 清田 育男*1, 池上 正*2

*1 東京医科大学茨城医療センター 中央検査部
*2 東京医科大学茨城医療センター 内科(消化器)

Summary

C型慢性肝炎患者の診療において,肝線維化の進展程度を把握すことは臨床上極めて重要である.今回,全自動免疫測定装置HISCLⓇ-5000(シスメックス株式会社)を用いて,Mac-2結合蛋白(M2BP)糖鎖修飾異性体キットHISCLⓇM2BPGiⓇ試薬(以下,HISCLM2BPGi試薬:シスメックス株式会社)の基礎性能評価および臨床的有用性の評価を検討した.同時再現性,日差再現性,最小検出感度,希釈直線性は良好であり,共存物質の測定値への影響も認められなかった.

肝線維化指標の一つであるFib-4indexとの相関性は,相関係数r=0.682と中等度の相関関係が得られた.C型慢性肝炎における,本試薬のカットオフ値(1.0 C.O.I.)以上を陽性とした場合,感度は86%,特異度は97%であった.また,M2BPGi値(C.O.I.)は健常人では低値であり,肝生検による肝線維化ステージ(新犬山分類)の進展に伴い有意に高値になった.以上より,本試薬は肝線維化マーカーとして有用であると考える.

Key Words

M2BPGi, 肝線維化マーカー, C型慢性肝炎