Sysmex Journal Web ※このコンテンツは医療従事者向けです

2014年Vol.15 No.1

製品紹介

血液像自動分析装置DI-60 の概要

著者

山崎 充生, 巴山 幸賢, 田村 晃子, 大前 勇一郎, 内橋 欣也, 長井 孝明

シスメックス株式会社 HU ビジネスユニット ヘマトロジープロダクトエンジニアリング本部

Summary

当社は1963年に血球計数装置の第1号であるCC-1001を発売して以来,数多くの血液分析装置を発売してきた.1981年に発売したCC-800は白血球自動3分類,その後,NE シリーズでは白血球自動5分類が可能となった.現在,市場で稼動している主な装置にXN シリーズ,XE シリーズ等がある.これら装置の測定原理であるFCM 法では,出現頻度の低い白血病細胞や幼若細胞等の異常細胞,赤血球系の形態異常細胞の検出が困難な場合があり,このような異常に対しては,依然として顕微鏡を用いた目視での確認がスタンダードな検査方法として用いられている.しかし,本検査は時間がかかる上,十分なスキルのある検査技師や医師でなければ検査することができず,限られた人材の中でいかに検査の効率化を行うかが課題となっている.

そこで今回,全世界に向け,新たに血液像自動分析装置DI-60 ( 以下,DI-60;シスメックス社 ) を発売した.本装置は末梢血の白血球,赤血球に加え,体液まで含めた分析が可能であり,大・中規模の病院や検査施設での使用に適した装置である.DI-60の概要について基礎データを交え,紹介する.
体液測定はオプション対応