Sysmex Journal Web ※このコンテンツは医療従事者向けです

2013年Vol.14 No.2

レポート

当院における幼若血小板比率IPF%の使用経験

著者

後藤 文彦

NTT東日本関東病院 臨床検査部

Summary

自動血球分析装置の進歩は目覚ましく,今日では血球測定のみならず白血球5分類や網赤血球が同時に測定可能な機器や,さらに体液測定モード,また様々なパラメータ ( リサーチ項目 ) を搭載した装置が開発されている.

当院においても2008年11月よりXE-5000 ( シスメックス社 ) の導入時,既存のXE-2100へもソフトウェアXE-Pro ならびにIPF master のインストール( 導入 ) を行った.これを機にリサーチ項目の新規パラメータの一つである幼若血小板比率( Immature Platelet Fraction%;以下IPF ) に関して基礎的検討を行った.特に特発性血小板減少性紫斑病( Idiopathic Thrombocytopenic Purpura;以下ITP ) の診断の補助項目としての有用性について検討した.本稿では,当院におけるIPF のルーチン化に至るまでの基礎的検討,臨床 ( 血液内科 ) への情報提供および導入後の運用方法について紹介する.