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2013年Vol.14 No.2

論文

BVI 6100 を活用した排尿管理

著者

横山 剛志

国立長寿医療研究センター 看護部

Summary

高齢者は特定の疾患のみに排尿障害を発生するのではなく,加齢の変化によって起こることも多い.排尿障害は症状と障害が必ずしも一致しないため,問診,排尿日誌,残尿測定で適切にアセスメントをする必要がある.その一つの残尿測定を行う上で,膀胱用超音波画像診断装置 ブラッダースキャンシステムBVI 6100 ( 以下BVI 6100 ) は重要なツールである.BVI 6100 は非侵襲的に膀胱内の尿量を測定でき,操作も非常に簡単なため,初心者でもトレーニングをすれば,すぐに使えるようになる.高齢者が大多数を占める当院では,全病棟にBVI 6100 を配備し,入院時スクリーニング ( 残尿測定 ),尿道留置カテーテルの使用を必要最低限にする,尿道留置カテーテル抜去後のスクリーニング,排尿誘導,排尿前後でのBVI 6100 の測定で排尿量を知るため等様々な場面で活用している.

Key Words

BVI 6100, 高齢者, 残尿, 急性期