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2011年Vol.12 No.3

総説

尿統合機器を用いた有用な尿検査情報提供のための運用を目指して - FCM 法による尿中有形成分測定装置の位置づけを中心に -

著者

油野 友二, 松村 隆弘

金沢赤十字病院 検査部

Summary

2011年に改訂されたJCCLS 尿沈渣検査法指針提案GP1-P4では,尿沈渣検査の自動化機器について,改めてその特性を理解して用いることと明記している.尿中有形成分情報として,尿沈渣検査の機械的な自動化ではなく別の情報であるという考え方である.そこで,尿中有形成分情報を用いる目的を明確にすることが,運用にあたり大変重要なことであると考える.本稿では,尿沈渣検査の現状,関連ガイドラインとの関係を考えるとともに,近年,登場した尿定性測定装置と一体化した測定機器である尿統合機器の運用方法について検証してみたい.

Key Words

精度保証, 尿検査, 尿沈渣検査, 尿中有形成分測定装置, 全自動尿統合分析装置