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2011年Vol.12 No.2

その他

「ISO 15189 で臨床検査室を再構築する」 - 第8回 ISO 15189 取得に向けた環境保全委員会の取り組み -

著者

郡 こずえ

聖マリア病院 中央臨床検査センター 環境保全委員会委員長・主任

Summary

2011年度品質マニュアルにおける環境保全委員会 ( 以下,当委員会 ) の定義は,「検査室内の環境・一次サンプル採取マニュアルの管理・検体管理基準等の検査結果に影響を及ぼす環境の保全や,サンプルの採取管理を行う.」となっている.委員会の名称からは予想もできないが,採血時の注意事項や分析結果に影響を与えない検体保管条件などを含む検査前手順から,測定後の検体保管および廃棄などの検査後手順までを,ISO 15189の要求事項を基に「一次サンプル採取マニュアルの管理」「検体管理基準等の検査結果に影響を及ぼす環境の保全」「検査依頼内容の確認 ( 緊急検査を含む ) 」「危険物の管理」に区分し, 7つの基準文書と「一次サンプル採取マニュアル」を作成した.

本稿では,内部監査を繰り返すことで見つかった指摘事項に対して当委員会が取り組んできたことや現在の活動状況について紹介するとともに,今後の課題について述べる.