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2011年Vol.12 No.1

論文

検査システムを活用した自動分析装置の精度管理 — 精度管理プログラム開発の目的とその内容 —

著者

早川 富夫

慶應義塾大学病院 中央臨床検査部

Summary

プログラムの概要は次の通りである.リアルタイム精度管理として,精度管理試料の測定値と管理限界を比較し,管理限界内に測定値が入っているかの判定を行う.また,同時に測定値を管理図にプロットする.高値,低値の判定になった項目毎にコマンドボタンの色を赤色に変え,それをクリックすると該当項目の管理図が表示される.担当者はこの最新のデータがプロットされた管理図を参考にして,分析装置での患者検体測定の可否についての最終判定を行うことができる.また,月末処理として,精度管理図の印刷,長期間の測定値推移を確認するための月間管理図の作成,機器間差の把握を行うための管理図の作成をする.

このプログラムによって,省力化しながら過誤防止を行うことができるものと考えられる.

Key Words

精度管理, パーソナルコンピュータ, リアルタイム