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平成30年度 近畿地方発明表彰を受賞

 シスメックス株式会社(本社:神戸市、代表取締役会長兼社長 CEO:家次 恒 以下「シスメックス」)は、このたび公益社団法人発明協会が主催する近畿地方発明表彰において、「特許庁長官賞」および「発明奨励賞」を受賞しましたのでお知らせします。

 シスメックスは、グループ企業理念のミッションである「ヘルスケアの進化をデザインする。」のもと、患者さんおよびお客様に対して付加価値の高い製品、サービスを提供するために、新たな技術などの開発に取り組んでいます。
 このたび、平成30年度近畿地方発明表彰において、特別賞である特許庁長官賞1件、発明奨励賞3件および特別賞の受賞に伴う実施功績賞を受賞しました。地方発明表彰は、優れた技術やデザインを生み出した発明者等、発明等の実施化に尽力された方を顕彰するもので、大正10年より続く歴史ある表彰です。

 シスメックスは、今後も患者さんの負担軽減や検査の質の向上に寄与するとともに、お客様に安心をお届けするために、優れた技術の開発に取り組んでいきます。
 
 

【受賞発明の概要】

(1) 特別賞:特許庁長官賞

  受賞発明の名称: 白血球の正確かつ簡易な分類・計数方法(特許第5600726号)
  受賞者: 成川 隆也、辻 智悠、森山 啓子、糸瀬 裕司、小国 振一郎、吉田 歩、大塚 佐緒里、水上 利洋

 本発明は、血液中の白血球を正確かつ簡易に分類・計数する方法に関するものです。
 本発明では、酸性溶血剤、蛍光染色液を用いて、血球を変性させて染色し、その後、血球に光を照射することで生じる前方散乱光および側方蛍光の情報に基づいて白血球を分類・計数します。
 本発明により、白血球の情報と類似している有核赤血球および赤血球の破片の影響を受けずに、正確かつ簡易な白血球の分類・計数が可能となり、臨床検査技師の業務効率化、白血球に関する血液疾患の早期発見に大きく寄与しました。
 本発明は、多項目自動血球分析装置 XNシリーズ および当装置の専用試薬ライザセル™WNR、フルオロセル™WNRに採用されています。
 特別賞の受賞に伴い、実施化に顕著な功績があると認められ法人の代表者へ贈呈される「実施功績賞」も受賞しました。
 

本発明が採用された多項目自動血球分析装置 XNシリーズと試薬

 


(2) 発明奨励賞
 

① 受賞発明の名称:検査効率を向上した尿検査システム(特許第 6110445号)
   受賞者: 山川 展良、立谷 洋大、大前 勇一郎

 本発明は、腎・尿路系の疾患の早期発見や異常部位の推定をするための尿検査システムに関するものです。本発明は、複数台の分析装置に対して尿検体を適切に割り当てることで、何百検体といった大量の尿検体を処理する場合であっても、尿検査を効率良く行うことを可能としました。
 本発明は、全自動尿化学分析装置 UC-3500、全自動尿中有形成分分析装置 UF-5000/4000/3000、全自動尿中有形成分撮像ユニット UD-10を組み合わせた尿検査システムに採用されています。

② 受賞発明の名称:小型の光学検出器を搭載した血球分析装置(特許第5877810号)
   受賞者: 山本 毅、田端 誠一郎

 本発明は、血液中の赤血球・白血球などの血球を分類・計数する血球分析装置に関するものです。本発明は、分析装置の光学検出部に着目し、前方散乱光光学系の光路長を従来のものと比較して短くする非球面レンズを含む光学検出部とすることで、血球分析装置のコンパクト化を実現しました。
 本発明は、多項目自動血球分析装置 XN-Lシリーズに採用されています。

③ 受賞発明の名称:試料の攪拌性能を向上したキュベット(特許第4018131号)
   受賞者: 山本 典正、喜多川 信宏、山登 隆司

 本発明は、血液凝固検査で用いられるキュベットに関するものです。本発明では、キュベットの開口部側の内側形状を非円形状に形成し、底部側の内側形状を円形状に形成することで、従来のキュベットに比べて攪拌性能を向上しました。
 本発明は、全自動血液凝固測定装置 CSシリーズにて使用されるキュベットに採用されています。


 

【「近畿地方発明表彰」受賞歴(過去5年分)】
   ・平成29年度

「特別賞:近畿経済産業局長賞」 検査の生産性、質を向上した血球分析装置
「発明奨励賞」 試薬を容易に交換可能な血液凝固分析装置
「発明奨励賞」 検体ラックを高速に搬送可能なシステム
「発明奨励賞」 ALPを用いた高感度免疫測定方法


 ・平成28年度

「特別賞:文部科学大臣賞」 迅速・高精度な血小板測定方法
「発明奨励賞」 検量線にIDを付与して管理する分析装置
「発明奨励賞」 臨床検査装置の故障を予知する管理方法
「発明奨励賞」 変異型ドックリンポリペプチド 

 
 ・平成27年度

「特別賞:特許庁長官奨励賞」 検体分析装置
「発明奨励賞」 細菌の検出方法及び試薬
「発明奨励賞」 フローサイトメータ
「発明奨励賞」 血液分析装置
 

 ・平成26年度

「特別賞:文部科学大臣発明奨励賞」 網赤血球中のヘモグロビン分析装置
「発明奨励賞」 3次元動画を用いた作業手順表示システム
「発明奨励賞」 ピペットチップ自動供給装置
「発明奨励賞」 核酸増幅分析における増幅阻害物質判定方法
 

 ・平成25年度

「特別賞:兵庫県発明協会会長賞」 血液凝固分析装置
「発明奨励賞」 モノクローナル抗体を用いたDダイマー測定試薬
「発明奨励賞」 試薬の共通化を進めた試料分析装置と方法
「発明奨励賞」 自動顕微鏡及びこれを備える分析装置
 


 


 

 
 以上
  • プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
    その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。

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