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シスメックスグループ中期経営計画を策定

~ビジネスユニット体制を活かし、長期ビジョン達成に向けた実行スピードを加速~

 シスメックス株式会社(本社:神戸市、代表取締役会長兼社長:家次 恒)は、グループの高成長の持続と収益性の更なる向上を目指し、2016年3月期を最終年度とするグループ中期経営計画を策定しました。
 本グループ中期経営計画では、2011年に制定しました長期ビジョンの達成に向け、ビジネスユニット体制により各検査分野における事業推進体制を強化し、実行スピードを加速してまいります。ビジネスユニット毎に重点的に取り組むべき重要な課題を設定し、戦略立案・商品開発から市場導入に至る一貫したマネジメントを通じて、最終年度の2016年3月期に売上高2,200億円、営業利益400億円の達成を目指します。

  世界のヘルスケア市場は、先進国における高齢化の進展や新興国における人口増加、経済発展に伴う医療インフラ整備など、今後も継続的な成長が期待されています。また、遺伝子・分子診断技術の進歩や情報通信技術の積極的な活用などにより、新たな成長機会の創出も見込まれています。
  一方で、異業種からの新規参入や新興国企業の台頭など、競争環境は今後もますます厳しくなると予想されています。

  当社はこれらの市場変化を先読みし、グローバルでの拠点整備、品揃えの拡充とソリューション提案の実施、先進的なサービス&サポートの提供など独自の戦略展開により、持続的な高成長を実現してまいりました。
  今後も環境が大きく変化していく中で、グループとして高成長の持続と収益性の更なる向上を目指すとともに、長期ビジョンの達成に向けてビジネスユニット体制を活かし、本グループ中期経営計画の実行スピードを加速してまいります。

 

1. 長期ビジョン
  (1) 長期ビジョン
    A Unique & Global Healthcare Testing Company
   
  (2) 長期目標
    1) ポジショニング
     

• ヘマトロジーにおける絶対的なグローバルNo. 1
• アジアIVD※1市場におけるリーディングカンパニー
• 分子診断領域(セラノスティクス※2)におけるリーディングカンパニー

  • In Vitro Diagnosticsの略で、検体検査を意味
  • セラノスティクス:治療(Therapy)と診断(Diagnostics)の合成語で、個別化医療を実現するための臨床的価値の高い検査を意味
     
    2) 経営目標
      • 連結売上高 5,000億円以上
   
  (3) 基本戦略
    1) リード・ヘマトロジー(絶対的なグローバルヘマトロジーNo.1)
       ヘマトロジー分野において品質・ユーザビリティの高い製品や先進的なサービス&サポートなどをお届けし、絶対的なグローバルNo. 1ポジションの確立を目指します。
   また、フロントランナーとして先進技術の活用や継続的な研究開発投資により、血液疾患診断における新たな価値の創造に取り組みます。
       
    2) リード・エマージングマーケット(新興国フォーカス)
       高成長が期待される新興国市場において、市場ニーズに適合した商品の投入と販売・サービスネットワークの強化により、新興国における検査の発展をリードする総合サプライヤーを目指します。特にアジアにおいては、これまで築いたアドバンテージを活かし、ノンヘマトロジー分野においてリーディングカンパニーを目指します。
       
    3) ライフサイエンス・イノベーション
       がんを中心とした疾患に関する分子診断において、独自の検査技術の創出および自社技術と他社技術のシナジーにより、個別化医療や治療と診断の融合による新たな価値の創造に取り組みます。
2. グループ中期経営計画
  (1) 中期目標数値(連結)
   
 
2014年3月期目標
2016年3月期目標
伸長率(3年平均)
売上高
1,750億円
2,200億円
14.8%
営業利益
300億円
400億円
22.4%
営業利益率
17.1%
18.2%
-
ROE
14.6%
15.5%
-
営業キャッシュフロー
235億円
350億円
-
フリーキャッシュフロー
35億円
200億円
-
 
  (2) 事業別売上目標
   
 
2014年3月期目標
2016年3月期目標
伸長率(3年平均)
HUビジネスユニット
1,323億円
1,624億円
14.4%
ICHビジネスユニット
307億円
448億円
19.4%
LSビジネスユニット
16億円
28億円
38.2%
   
  (3) 地域別売上目標
   
 
2014年3月期目標
2016年3月期目標
伸長率(3年平均)
日本
412億円
465億円
5.0%
米州
401億円
525億円
19.5%
EMEA
480億円
531億円
10.3%
中国
322億円
501億円
27.0%
アジア・パシフィック
135億円
178億円
18.8%
     
    ※ 中期経営計画期間における想定為替レート
   
アメリカドル
ユーロ
中国元
シンガポールドル
95 円
125 円
15 円
76 円
       
3. 機構改革:ビジネスユニット体制
 

 2012年度に設置したICHビジネスユニットに加え、新たにHUビジネスユニット(ヘマトロジー分野、尿検査分野)とLSビジネスユニット(ライフサイエンス分野)を設置します。 これにより、各検査分野における専門性の強化および意思決定と実行スピードの向上を図ります。

   
  (1) HUビジネスユニット:ヘマトロジー分野・尿検査分野に関する専任組織
    HUビジネスユニットのうち、ヘマトロジー分野に関する戦略立案、商品企画、商品開発、試薬生産、グローバルでの商品の市場導入を担うヘマトロジープロダクトエンジニアリング本部を設置します。
    HUビジネスユニットのうち、尿検査分野に関する戦略立案、商品企画、商品開発、試薬生産、グローバルでの商品の市場導入を担うUBプロダクトエンジニアリング本部を設置します。
       
  (2) ICHビジネスユニット:免疫・生化学検査分野、血液凝固検査分野に関する専任組織
    免疫・生化学検査分野、血液凝固検査分野に関する戦略立案、商品企画、商品開発、診断薬生産・データ保証などを一貫してマネジメントします。
       
  (3) LSビジネスユニット:ライフサイエンス分野に関する専任組織
    LSビジネスユニットに、ライフサイエンス分野に関する戦略立案、商品企画、商品開発、試薬生産、グローバルでの商品の市場導入を担うライフサイエンスプロダクトエンジニアリング本部を設置します。
       
4. 重要な課題
  (1) ヘマトロジーにおける絶対的なNo. 1ポジションの強化と収益性の向上 (HUビジネスユニット)
  (2) 尿分野における成長持続とポートフォリオ強化 (HUビジネスユニット)
  (3) スピード豊かなアジア展開による免疫分野における高成長の実現 (ICHビジネスユニット)
  (4) 凝固分野における持続的成長を実現するポートフォリオの強化 (ICHビジネスユニット)
  (5) OSNAビジネス、ラボアッセイ※1ビジネスの事業化の加速 (LSビジネスユニット)
  (6) 個別化医療や治療と診断の融合に貢献する研究開発のグローバルでの活動強化
  (7) グローバルSCM改革による効率性・収益性の向上と生産工場の拡充による安定供給体制の強化
  (8) 変化の激しい規制に柔軟に対応できるグローバルでの薬事対応体制の強化
  (9) 事業構造変革を加速させる人材の獲得・育成
  (10) IFRS適用に向けた準備とBPM※2活用による業務プロセスの連動と可視化の実現
     
   

※1:検体分析の受託サービス

   

※2:BPM:Business Process Management


(注記)
本資料のうち、業績予想などに記載されている各数値は、現在入手可能な情報による判断および仮定に基づき算出しており、判断や仮定に内在する不確定性および今後の事業運営や内外の状況変化により、実際の業績などが予想数値と大きく異なる可能性があります。


以上
  • プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
    その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。

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