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日本初※1、胃がんのリンパ節転移迅速検査の自動化を実現

~乳がん、大腸がんに引き続き、胃がんへのOSNA法適用拡大~

 シスメックス株式会社(本社:神戸市、代表取締役社長:家次 恒 以下「シスメックス」)は、当社ライフサイエンス事業の主力製品である、リンパ節転移迅速検査システム用の検査試薬「リノアンプBC」について、従来の乳がん、大腸がんに加えて胃がんへの適用拡大に関して、厚生労働省より2012年7月12日付で承認を取得しましたのでお知らせいたします。

 胃がんは、全世界で年間約100万人が罹患するといわれています。そのうち日本の患者数は約11万人で、男女ともに肺がんに次いで死亡率の高い疾病です。胃がん治療において、リンパ節転移の有無はがんの進行度を決定する指標の一つで、リンパ節転移の有無に加え、転移個数や位置などにより、胃の切除を伴う治療や抗がん剤投与などの治療方法が決定されます。


 シスメックスは、2008年に乳がん、2010年に大腸がんのリンパ節転移迅速検査システムの自動化により検査の効率化を実現し、お客様に関連試薬と機器をご利用いただいています。約30分という短時間での結果判定を高く評価をいただいており、乳がんリンパ節転移迅速検査システムについては、国内および欧州をはじめとした海外の多くの施設で採用いただいています。また、医師が乳がん診療において参照するための「乳がん診療ガイドライン 2011年度版」※2へも掲載され、リンパ節転移迅速検査の標準化の一翼を担っています。

 このたび適用拡大の承認を取得した胃がんリンパ節転移迅速検査は、乳がん、大腸がんと同じ試薬・機器を用いて胃がんのリンパ節転移の有無を判定することが可能です。

 当社が開発したOSNA法※3によるリンパ節転移迅速検査システム※4は、リンパ節全体での転移検査、および短時間で判定結果を得ることが可能であることから、胃がんリンパ節転移迅速検査の精度向上、より適切な治療方法の決定に貢献することが期待できます。


 シスメックスは今後も、OSNA法によるリンパ節転移迅速検査システムのさらなるグローバル展開を図るとともに、他がん種におけるリンパ節転移迅速検査の標準化に寄与してまいります。


【用語解説】

※1: 自社調べ
※2: 医師が乳がん診療において参照するための、日本乳癌学会により作成のガイドライン。薬物療法、外科療法、放射線療法、検診・診断、疫学・予防の5分野から成る。3年に1回改訂。
※3: 当社が開発した直接遺伝子増幅法(One-Step Nucleic Acid Amplification)。1個のリンパ節へのがん転移の有無を約30分で判定できる。
※4: 専用自動分析装置「遺伝子増幅検出装置 RD-100i」と適用拡大の承認を取得した「遺伝子増幅検出試薬 リノアンプBC」とで構成される検査システム。

以上

  • プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
    その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。

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