シスメックス株式会社(本社:神戸市、代表取締役会長兼社長 CEO:家次 恒 以下「シスメックス」)は、凝固検査分野、免疫検査分野、ライフサイエンス分野などの事業拡大に向け、バイオテクノロジーを活用した診断薬(以下「バイオ診断薬」)の製品競争力向上および安定供給を目的に、バイオ診断薬拠点「テクノパーク イーストサイト」を中核研究開発拠点 テクノパーク(神戸市西区)内に開設し、2019年4月より稼動しました。これにより、バイオ診断薬の原材料開発から診断薬開発、生産、物流までをテクノパークで一貫して行うことで、世界中のお客様へ、より高品質・高付加価値の製品を安定的にお届けすることが可能となります。
シスメックスは、グループの持続的な成長のために、ヘマトロジー(血球計数検査)分野、尿検査分野、凝固検査分野、免疫検査分野から構成されるコア事業のさらなる成長に加え、ライフサイエンス分野を中心とした事業の収益拡大を目指しています。特に、凝固検査分野、免疫検査分野、ライフサイエンス分野において、バイオ診断薬は価値創造の源泉であることから、その製品競争力向上および安定供給を目的として、シスメックスの中核研究開発拠点 テクノパークの東側に、2018年2月よりバイオ診断薬拠点の建設を進めてきました。
また、持続可能な社会の実現および当社の持続的な成長に向けて優先的に取り組むべき課題(マテリアリティ)の一つに「責任ある製品・サービスの提供」を掲げ、安定的に製品をお届けする体制の強化とともに、CSRに配慮した調達活動を推進し、取引先とともに持続的な発展に向けた活動を通じ、ステークホルダーの皆様からの信頼を獲得し、安心をお届けすることを目指しています。
このたび、バイオ診断薬拠点が完成し、「テクノパーク イーストサイト」として、2019年4月より稼動しました。「テクノパーク イーストサイト」は、「バイオポート」、「バイオスクエア※」、「バイオキューブ」、の3つの施設から構成されます。
「バイオポート」は、診断薬の原材料開発、診断薬の分析機能を有し、診断薬の高機能、高品質化に加え、開発のスピードアップに貢献します。また、生産技術機能も有しており、開発から量産へのスケールアップをスムーズに連携し、高品質な新規診断薬の迅速な市場導入を目指します。
「バイオスクエア」は、製品の生産、物流を担い、原材料の仕入れから生産、出荷に至るまでの各工程を、最適な温度・湿度かつクリーンな環境でシームレスに連結するなど、厳格化するグローバルレギュレーションの要求をクリアする診断薬生産環境を構築しました。これにより、床面積あたりの生産能力を従来の約3倍に増強し、ロット間差のより少ない高品質なバイオ診断薬の安定的な供給を実現します。また、生産ラインのIoT化により可視化された情報を活用した生産工程の標準化や生産人材の育成などの活動にも継続して取り組んでいきます。
「バイオキューブ」には、診断薬の原材料生産において必要となる遺伝子組み換えカイコなどの原材料生産環境を備えました。
シスメックスは、「テクノパーク イーストサイト」の開設により、バイオ診断薬の原材料開発から、診断薬開発、生産、物流までをテクノパークにおいて一貫して行い、世界中のお客様へ、より高品質・高付加価値の製品を安定的にお届けすることで、人々の健康に貢献していきます。
【テクノパーク イーストサイトの概要】
所在地: | 兵庫県神戸市西区高塚台4丁目3番地2(テクノパーク内) | |
敷地面積: | 約29,400㎡ | |
延べ床面積: | 約41,000㎡ | |
投資額: | 約180億円 | |
稼動時期: | 2019年4月 | |
環境配慮: | ||
・ 熱負荷の低減と建築デザインを融合した環境配慮設計施設 ・ トップランナー基準の高効率電気・空調設備や熱回収高効率空調システムの導入による省エネルギーの実現 ・ 神戸市建築物総合環境性能評価制度(CASBEE神戸)“Sランク”取得 |
【テクノパーク イーストサイトの外観】
【テクノパーク 全景】
【注釈】
※ | シスメックス国際試薬株式会社 西神工場を拡張 |
【参考】
2018年5月8日リリース 『バイオ診断薬センターを新設 ~バイオ診断薬の開発から生産、物流までを一貫して行う拠点の新設により診断薬の開発・生産機能を強化~』
https://www.sysmex.co.jp/corporate/news/2018/180508.htm