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2002年Vol.3 No.3

論文(転載)

私の臨床検査史3 — わが国における精度管理の歩み—

著者

河合 忠

国際臨床病理( ICP )センター 所長
自治医科大学 名誉教授

Summary

1974年6月に第1回 ISQC-Tokyo が成功裡に終わったのを機会に,筆者が第6回 ISQC-Geneva, April 23-25, 1975に出席し,日本並びにアジア地区における精度管理の実状について報告させていただいた. この席上で,主としてヨーロッパ圏の多くの精度管理分野の専門家と知己を得,その後も交流させていただいた.

会議はジュネーブの展示会場( Palais des Expositions )コンサートホールで,3日間にわたって開催された. 筆者の発表内容は,Quality Control in Clinical Chemistry, Transactions of the VIth ISQC,Walter de Gruyter, 1975に掲載されている. 既に,日本医師会が実施していた精度管理調査には1974年度,607施設が参加しており,わが国でも外部精度管理調査について実績を積み重ねつつあったが,ヨーロッパの臨床検査界には全く知られていなかった. こうした交流を通して,ますますISQC-Tokyoの会議録を英文で刊行し,全世界に配布することの重要性を再認識することとなった.

第6回ISQC-Genevaの終了した翌日,ベルギー国の古都ブルージュで行われた「交差免疫電気泳動法に関するワークショップ」,引き続き「Colloquium on Protides of Biological Fluids」に出席,研究発表を終えて帰国した.

Note(s)

*本連載は国際試薬株式会社のLAB-TOPICS Vol. 22 No. 3 July 2001 (通巻83号) ~Vol. 23
  No. 2 April 2002 (通巻86号) に掲載されたものをまとめたものです.
*前号Vol.3 No.2からの続きです.