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2016年Vol.17 No.1
論文坂寄 輔*1, 渡邊 ゆり*1, 中島 享子*1, 三澤 絵梨*1, 小林 克史*2, 黒野 浩司*1, 新井 信夫*1, 高岡 秀成*1
*1 シスメックス株式会社 凝固プロジェクトエンジニアリング本部
*2 HYPHEN BioMed SAS
透過光法による血小板凝集能検査はゴールドスタンダード法であるが,専用の半自動測定装置で測定するのが主流であった.全自動血液凝固測定装置のCS シリーズ ( 以下,CS シリーズ;シスメックス社) で血小板凝集能の測定が可能となり,これまで人が実施していた検体および試薬の分注が自動化され,より精度の高い結果が期待できる.
本稿では,CS シリーズにおける血小板凝集能検査の測定フローおよびシスメックス社より販売を開始したレボへムADP,レボへム コラーゲン,レボへム エピネフリン,レボへム アラキドン酸,レボへム リストセチンを使用して,国際血栓止血学会が推奨している試薬濃度での同時再現性,オンボード安定性,基準範囲について報告する.
同時再現性の結果は,正常試料で全ての試薬でCV 5% 以内,異常試料でCV 10% 以内であった.全ての試薬でオンボードは10 時間まで安定であった.基準範囲は全ての試薬で60% 以上であった.
CS シリーズの血小板凝集能測定は,ルーチンの凝固検査と同じ装置で血小板凝集能の測定が可能であること,装置がグローバルに普及していることから,これまで課題であった検査の標準化への一助になると考えられる.
血小板凝集, 透過光法, CS シリーズ, レボヘム
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