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ガーナ共和国への尿検査自動化技術普及促進事業がJICA公募事業に採択

   シスメックス株式会社(本社:神戸市、代表取締役会長兼社長 CEO:家次 恒 以下「シスメックス」)が提案した、ガーナ共和国(以下「ガーナ」)を対象とする「尿検査自動化技術普及促進事業」が、独立行政法人国際協力機構(以下「JICA」)が公募した、2017年度第2回「開発途上国の社会・経済開発のための民間技術普及促進事業」に採択されましたのでお知らせします。

 アフリカ諸国では、医療従事者や設備が不足していることに加え、近年は都市部を中心に、感染症のみならず、非感染性疾患(Non-Communicable Diseases 以下「NCDs」)の患者さんが増加しており、それに伴う患者さんのQuality of Life低下や医療費増大が懸念されています。
 NCDs対策においては、予防や早期発見・早期治療が重要とされている一方で、スクリーニング方法の一つとして有効かつ比較的簡便な尿検査が十分に普及していないことや、手作業による検査結果の不均一性などが課題となっており、尿検査のさらなる普及および自動化による処理能力向上や品質の改善が求められています。
 シスメックスは、これまでアフリカ53カ国で現地法人・代理店を通じた販売網を構築し、血球計数検査(ヘマトロジー)分野、血液凝固検査分野、尿検査分野を中心に製品を提供してきました。2015年には中・西部アフリカを管轄するガーナ現地法人Sysmex West and Central Africa Ltd.(所在地:ガーナ アクラ市)を設立し、域内19カ国の各代理店サポート・トレーニングなどを通じてプレゼンスを向上するとともに、2017年には直接販売・サービスを開始し、ガーナ国内のビジネス展開を加速させています。

 このたび、JICA「開発途上国の社会・経済開発のための民間技術普及促進事業」に採択された事業は、ガーナ国立教育病院 Komfo Anokye Teaching Hospital(所在地:ガーナ クマシ市)に対して、シスメックスの全自動尿化学分析装置 UC-3500、全自動尿中有形成分分析装置 UF-4000、全自動尿中有形成分撮像ユニット UD-10を組み合わせて尿検査を全自動化する搬送システムの導入と、現地の医療人材の育成による検査の品質向上を通じて、NCDs対策を目指した尿検査自動化の臨床的価値・有用性の理解促進を図るものです。
 本事業において、ガーナ現地法人Sysmex West and Central Africa Ltd.は、シスメックスが開発・生産する全自動尿検査搬送システムのガーナ国立教育病院への導入に加えて、現地の医療従事者の方に向けた尿検査自動化の臨床的価値や検査の品質管理、装置メンテナンスなどに関する研修を実施します。

 シスメックスは、本事業を通じて、ガーナにおけるNCDsの予防や早期発見・早期治療の促進に貢献するとともに、ガーナ国立教育病院での実績を布石とし、将来的にはガーナ全土およびアフリカ各国での検査の品質向上に向けて、本取り組みを水平展開することを目指します。
 今後もシスメックスは、医療の標準化および質向上に寄与することで、開発途上国を含めた世界中のお客様に安心をお届けします。
 

【JICA民間技術普及促進事業について】
開発途上国の政府関係者等を対象に、技術指導や現地セミナー、実機によるデモンストレーション等の活動を通じて、日本の民間企業等の有する製品・技術やノウハウ、システムの理解を促し、開発途上国の社会・経済開発に貢献することを目的とした制度。
本制度は、2013年度に開始した公募型事業であり、今回で通算9回目の公示となる。
委託費用:1件2,000万円を上限
詳細:https://www.jica.go.jp/activities/schemes/priv_partner/kaihatsu/index.html
【注釈】
  ※ 

非感染性疾患(Non-Communicable Diseases):
主にがん・糖尿病・循環器疾患・呼吸器疾患・腎臓病など、不健康な食事や運動不足、喫煙、過度の飲酒などの原因が共通しており、生活習慣の改善により予防可能とされる疾患のこと。

  
以上
  • プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
    その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。

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