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リサーチおよびインダストリー領域向け「フローサイトメーター RF-500」を日本分子生物学会および日本免疫学会へ出展

 シスメックス株式会社(本社:神戸市、代表取締役会長兼社長:家次 恒 以下「シスメックス」)は、リサーチおよびインダストリー領域向けの新製品「フローサイトメーター RF-500」を、発売に先がけ日本分子生物学会および日本免疫学会へ出展しますのでお知らせします。

 個々の細胞の状態や細胞間の相互作用は、体内で生じる現象(疾患状態など)に深い影響を与えています。このような現象を解明するためには一細胞ごとに観察し細胞の大きさや内部構造などの特性を把握するとともに、多数の細胞を観察することにより各特性を有した細胞数の分布などを観察することが必要です。
 このように、多数の細胞を個々に観察する技術としてフローサイトメトリー(以下、「FCM」)が採用されており、本技術を活用した測定装置はフローサイトメーターと呼ばれています。
 フローサイトメーターは、細胞を一列に並べて流し、レーザー光や蛍光色素を用いて個々の細胞を観察することにより、細胞の特性を迅速かつ高感度に分析する装置であり、様々な細胞の測定には蛍光色素を標識したモノクローナル抗体※1などが必要となります。その用途は、病院などで行われる臨床検査などのクリニカル領域や、大学や企業における基礎研究(がん、再生医療など)などのリサーチ領域、そして農業、水産業、食品産業における品質管理などのインダストリー領域など多岐にわたります。

 シスメックスは、臨床検査機器・試薬・ソフトウェアの研究開発から製造、販売・サービス&サポートを一貫して行う総合メーカーです。FCM技術のパイオニアであり、長年にわたり蓄積されたノウハウを有するシスメックス パルテックを2013年9月にグループに迎え入れ、クリニカル、リサーチ、およびインダストリー領域向けの新たなフローサイトメーターの開発に取り組んできました。
 「フローサイトメーター RF-500」は、臨床検査機器水準の品質を保持しながら、低コスト、省スペース化を実現したリサーチおよびインダストリー領域向けのフローサイトメーターであり、2017年5月の発売を予定しています。また、本製品の発売と同時期に、ヒトCDマーカー※2を中心としたモノクローナル抗体、約1400種の発売も予定しています。
 このたび、発売に先がけ、「フローサイトメーター RF-500」を日本分子生物学会および日本免疫学会の展示会に出展します。

 今後、シスメックスは、シスメックス パルテックが過去より欧州で蓄積してきた学術情報の活用や、製品ラインアップを充実させることなどにより、リサーチおよびインダストリー領域における、フローサイトメーター事業の確立を目指します。

 【出展概要】    
  第39回 日本分子生物学会年会
  日程: 2016年11月30日(水)~12月2日(金)
  場所: パシフィコ横浜
  出展ブース番号: 128

 

  第45回 日本免疫学会学術集会 
  日程: 2016年12月5日(月)~12月7日(水)
  場所: 沖縄コンベンションセンター、ラグナガーデンホテル
  出展ブース番号: 4


【新製品の特長】

 ・ 細胞や微生物解析など、種々のアプリケーションに対応。
 ・ 安定した光学・流体設計により、日常の煩わしい感度調整や蛍光補正が不要。
 ・ シリンジサンプル定量※3により、レファレンスビーズ※4を使用することなく、高精度な絶対数粒子計測を実現。
 ・ 充実した精度管理プログラム、ネットワーク接続・外部出力プログラムを搭載。
 ・ ソフトウェア言語は、日本語、英語、中国語に対応。
 ・
 
オプションとして、オートサンプラー※5、オートゲート機能※6の他、溶血や半自動希釈にも対応する専用アプリケーションを搭載。

 

【注釈】  
  ※1  モノクローナル抗体:
モノクローナル抗体とは、単一の抗体産生細胞に由来するクローンから得られた抗体分子。通常のポリクローナル抗体は抗原で免疫した動物の血清から調製するために、いろいろな抗体分子種の混合物となるが、モノクローナル抗体では分子種が均一である。
フローサイトメーターとヒトCDマーカーのモノクローナル抗体を組み合わせてヒト血液を解析することにより、免疫に関与する特定の細胞集団を解析でき、ヒトの免疫状態を把握することができる。
 
     
  ※2  ヒトCDマーカー:
ヒト白血球を主とした細胞表面に存在する分子(表面抗原)の国際分類。白血球やその他の細胞は、細胞表面に糖タンパクなどの様々な分子を発現しており、この分子の違いを見分けることで細かい細胞の違いを識別することができる。
 
  ※3  シリンジサンプル定量:
測定サンプルをシリンジで吸引することで、サンプル体積を定量できる方法のひとつ。
 
  ※4  レファレンスビーズ:
細胞数を正確に求めるためにレファレンスとして使用する、あらかじめ濃度が判明しているビーズのこと。
 
  ※5  オートサンプラー:
多検体を自動で連続的に処理、解析していくための装置。
 
  ※6  オートゲート機能:
解析したい細胞集団を自動で解析できるフローサイトメーターの機能。 



以上
  • プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
    その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。

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