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日本初※1、非小細胞肺がんのリンパ節転移検査の自動化を実現

~乳がん、大腸がん、胃がんに続き、非小細胞肺がんへのOSNA®法適応拡大~

 シスメックス株式会社(本社:神戸市、代表取締役会長兼社長:家次 恒 以下「シスメックス」)は、既に乳がんおよび大腸がん、胃がんのリンパ節転移検査用として販売している検査試薬「リノアンプBC」の非小細胞肺がんリンパ節転移検査への適応拡大について、厚生労働省より2015年11月4日付で製造販売承認を取得しましたので、お知らせします。

 肺がんは、全世界で年間約182万人が罹患する※2と言われています。そのうち日本の罹患数は約13万人で、部位別がん死亡率では男性は1位、女性は大腸がんに次ぎ2位※3です。
 肺がんは大きくは組織型の違いにより、非小細胞肺がんと小細胞肺がんに分けられ、肺がんの約85%は非小細胞肺がんです※4。非小細胞肺がん治療において、リンパ節転移の有無、その位置や個数はがんの進行度を決定する指標の一つで、肺の切除を伴う治療や抗がん剤投与などの治療方法の決定に有用です。
 
 シスメックスは、2008年に乳がんのリンパ節転移迅速検査※5 の自動化を実現しました。約30分という短時間での結果判定を高く評価をいただいており、国内および欧州をはじめとした海外の多くの施設で採用いただいています。国内においては、「乳癌診療ガイドライン 2013年度版」※6にてセンチネルリンパ節の転移検索の一手法として推奨を受けており、乳がんリンパ節転移迅速検査の標準化に寄与しています。
 また、2010年に大腸がん、2012年に胃がんのリンパ節転移迅速検査の自動化を実現しました。
 
 このたび適応拡大の承認を取得した非小細胞肺がんリンパ節転移迅速検査は、乳がん、大腸がん、胃がんと同じ試薬・機器を用いて非小細胞肺がんのリンパ節転移の有無を判定することが可能です。
 シスメックスが開発したOSNA法※7によるリンパ節転移迅速検査システムは、短時間でリンパ節転移検査の判定結果を得ることができ、非小細胞肺がんリンパ節転移迅速検査の精度向上、より適切な治療方法の決定に貢献することが期待できます。
 
 シスメックスは今後も、OSNA法によるリンパ節転移迅速検査システムのさらなるグローバル展開を図るとともに、がんリンパ節転移迅速検査の標準化に寄与していきます。


※1 自社調べ
※2 出典:   GLOBOCAN 2012
※3 出典:   がんの統計‘14、財団法人がん研究進行財団
※4 出典:   もっと知ってほしい肺がんのこと 2014年度版、NPO法人キャンサーネットジャパン
※5 リンパ節転移迅速検査システム:   専用自動分析装置「遺伝子増幅検出装置 RD-100i」と適応拡大の承認を取得した「遺伝子増幅検出試薬 リノアンプBC」とで構成される検査システム。
※6 「乳癌診療ガイドライン 2013年度版」:   医師が乳がん診療において参照するための、日本乳癌学会により作成のガイドライン。薬物療法、 外科療法、放射線療法、検診・診断、疫学・予防の5分野から成る。3年に1回改訂。
※7 OSNA法:   当社が開発した直接遺伝子増幅法(One-Step Nucleic Acid Amplification)。1個のリンパ節へのがん転移の有無を約30分で判定できる。

 

 

以上
  • プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
    その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。

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