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平成29年度 近畿地方発明表彰を受賞

 シスメックス株式会社(本社:神戸市、代表取締役会長兼社長:家次 恒 以下「シスメックス」)は、このたび公益社団法人発明協会が主催する近畿地方発明表彰を受賞しましたのでお知らせします。

 シスメックスは、グループ企業理念のミッションである「ヘルスケアの進化をデザインする。」のもと、患者さんおよびお客様に対して付加価値の高い製品、サービスを提供するために、新たな技術などの開発に取り組んでいます。
 このたび、平成29年度近畿地方発明表彰において、特別賞である近畿経済局長賞1件、発明奨励賞3件および特別賞の受賞に伴う実施功績賞を受賞しました。地方発明表彰は、優れた技術やデザインを生み出した発明者等、発明等の実施化に尽力された方を顕彰するもので、大正10年より続く歴史ある表彰です。

 シスメックスは、今後も患者さんの負担軽減や検査の質の向上に寄与するとともに、お客様に安心をお届けするために、優れた技術の開発に取り組んでいきます。
 
 

【受賞発明の概要】

(1) 特別賞:近畿経済産業局長賞

  受賞発明の名称: 検査の生産性、質を向上した血球分析装置(特許登録 第5198095号)
  受賞者: 長井 孝明、濱田 雄一、芝田 正治

  本発明は、血液中の赤血球、白血球などの検体を測定・分析する血球分析装置に関するものです。本発明では、1個の検体ラックに収容された複数の試験管を、隣接して配置された2台の血球分析装置に自動的に振り分けて供給することで、一方の装置が検体を測定している間に、他方の装置にも試験管を搬送して検体を測定することを可能とし、高速な測定を実現しました。さらに、2台の装置を用いて、検体を自動で再度測定することを可能とし、省力化にも大きく貢献しています。
 本発明は、多項目自動血球分析装置 XNシリーズのXN-2000、XN-3000、XN-3100 および XN-9100に採用されています。
 特別賞の受賞に伴い、実施化に顕著な功績があると認められ法人の代表者へ贈呈される「実施功績賞」も受賞しました。


本発明が採用された多項目自動血球分析装置 XNシリーズ XN-2000
 


(2) 発明奨励賞
 

① 受賞発明の名称:試薬を容易に交換可能な血液凝固分析装置(特許第 5009684号)
   受賞者: 喜多川 信宏、金子 周平、藤田 教蔵

 本発明は、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を用いて試薬容器を交換可能とする血液凝固分析装置に関するものです。本発明により、装置内における試薬容器の設置状態をGUIとしてディスプレイに表示することで、ユーザーによる試薬容器の交換の操作を直観的に行うことが可能となりました。
 本発明は、全自動血液凝固測定装置 CSシリーズのCS-2000i、CS-2100i、CS-2400、CS-2500 および CS-5100に採用されています。

② 受賞発明の名称:検体ラックを高速に搬送可能なシステム(特許第5638823号)
   受賞者: 立谷 洋大、田中 宏幸

 本発明は、試験管を収容する検体ラックを搬送する搬送システムに関するものです。本発明により、検体ラックの搬送時に搬送ユニット間で生じる検体ラックの一時停止時間を減らすことで、検体ラックの高速搬送を実現し、最大2400検体/時間の処理性能を達成しました。
 本発明は、多項目自動血球分析装置 XNシリーズのXN-9000およびXN-9100に採用されています。

③ 受賞発明の名称:ALPを用いた高感度免疫測定方法(特許第5137620号)
   受賞者: 土屋 博、小田原 卓哉

 本発明は、アルカリホスファターゼ(ALP)を用いた化学発光酵素免疫測定に関するものです。本発明により、検体由来の内因性ALPを阻害するための阻害剤を十分に機能させることで、高感度測定を実現しました。
 本発明は、全自動免疫測定装置 HISCLシリーズの全装置HISCL-5000、HISCL-800 および HISCL-2000iにおける全測定項目で共通して使用される試薬 「HISCL発光基質セット」に採用されています。また、本発明は免疫測定装置 HISCLをベースとした「超高感度HISCL」にも採用される予定です。

 

【「近畿地方発明表彰」受賞歴(過去5年分)】
  
 ・平成28年度

「特別賞:文部科学大臣賞」 迅速・高精度な血小板測定方法
「発明奨励賞」 検量線にIDを付与して管理する分析装置
「発明奨励賞」 臨床検査装置の故障を予知する管理方法
「発明奨励賞」 変異型ドックリンポリペプチド 

 
 ・平成27年度

「特別賞:特許庁長官奨励賞」 検体分析装置
「発明奨励賞」 細菌の検出方法及び試薬
「発明奨励賞」 フローサイトメータ
「発明奨励賞」 血液分析装置
 

 ・平成26年度

「特別賞:文部科学大臣発明奨励賞」 網赤血球中のヘモグロビン分析装置
「発明奨励賞」 3次元動画を用いた作業手順表示システム
「発明奨励賞」 ピペットチップ自動供給装置
「発明奨励賞」 核酸増幅分析における増幅阻害物質判定方法
 

 ・平成25年度

「特別賞:兵庫県発明協会会長賞」 血液凝固分析装置
「発明奨励賞」 モノクローナル抗体を用いたDダイマー測定試薬
「発明奨励賞」 試薬の共通化を進めた試料分析装置と方法
「発明奨励賞」 自動顕微鏡及びこれを備える分析装置
 

 ・平成24年度

「特別賞:日本弁理士会会長奨励賞」 液体試料吸引監視方法
「発明奨励賞」 直接核酸増幅法
「発明奨励賞」 検体分析装置
「発明奨励賞」 白血球及びヘモグロビン濃度測定試薬
 


 

 
 以上
  • プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
    その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。

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