シスメックス株式会社(本社:神戸市、代表取締役会長兼社長:家次 恒 以下「シスメックス」)はこのたび、血液凝固検査のコンパクトモデル「全自動血液凝固測定装置 CS-1600」を新たに発売します。
血液凝固検査は、かつては血友病などの「出血性疾患」を調べるための出血傾向の検査が中心でした。しかしながら、近年、食生活の変化などによる生活習慣や高齢化に起因する血管の病気の増加に伴い、心筋梗塞、脳梗塞などの「血栓性疾患」が増加しています。血栓性疾患は、食生活の是正や抗血小板薬、抗凝固薬によるコントロールが重要で、そこに質の高い検査のニーズが高まっています。
このような環境を反映し、血液凝固検査分野の市場はグローバルに伸びており、特に中国をはじめ新興国市場での伸長率は大きく、今後も成長が期待できる市場です。
シスメックスは、1995年に血液凝固検査試薬でグローバルトップシェアのシーメンスヘルスケアダイアグノスティックス社と販売提携契約を締結し、両社でグローバルに機器と試薬の相互供給を行い、血液凝固検査分野でグローバルシェアNo.1の地位を有しています。
また、2006年に業界初の多波長透過光検出部(マルチウェーブ検出部)を搭載した「全自動血液凝固測定装置 CS-2000i/2100i」を発売しました。2011年には最上位機種である「全自動血液凝固測定装置 CS-5100」、2014年にはCS-5100の機能や使いやすさを発展的に踏襲したデスクトップモデル「全自動血液凝固測定装置 CS-2400/2500」を発売し、血液凝固検査におけるさまざまな装置・試薬製品のラインアップを揃え、サービス&サポートを含めたソリューションをお客様のご要望にあわせて提供し、グローバルにCSシリーズの導入を進めてきました。
このたび発売する「全自動血液凝固測定装置 CS-1600」は、シスメックスが血液凝固分野で培ってきた技術力とノウハウに基づいた新たなCSシリーズのコンパクトモデルです。大規模な検査室向けのCS-5100や高機能デスクトップモデルであるCS-2400/2500の基本性能・機能を継承し、よりコンパクトに、より使いやすく、さらなる進化を遂げた新CSシリーズとして、比較的検査数の少ない検査室やバックアップ装置として、ご使用のシーンを広げます。
また、SNCS®(Sysmex Network Communication Systems)の機能を搭載し、オンラインによる精度管理機能や予防保守を通して、凝固分野のサービス&サポートの拡充を図ります。
日本での発売を機に、中国、アジア、ロシアなどの新興国を含め、グローバルに市場導入を進めます。シスメックスとシーメンスヘルスケアダイアグノスティックス社のグローバルネットワークを活かし、血液凝固検査分野での多様化、高度化するお客様のニーズに幅広く対応し、信頼性の高い検査結果による診断や治療モニタリングに貢献していきます。
今後も、シスメックスは患者さんの負担軽減やQOLの向上に向けて、質の高い検査を通じてお客様に安心をお届けしていきます。
【新製品の概要】 | |||
販売名: | 全自動血液凝固測定装置 CS-1600 | ||
対象市場: | 全地域 | ||
発売時期: | 日本 2015年1月28日 (日本以外:各国の許認可取得後、順次発売) | ||
処理能力: | 最大120テスト/時間 |
【装置適用項目】※ | ||
凝固法: | PT、APTT、Fbg、TTO、HpT、凝固因子(外因系・内因系) | |
合成基質法: | AT、PLG、α2PI、PC | |
免疫学比濁法: | Dダイマー、FDP、PIC、FM、VWF:Ag | |
※対象市場:日本国内 |
全自動血液凝固測定装置 CS-1600