シスメックス株式会社(本社:神戸市、代表取締役会長兼社長:家次 恒 以下「シスメックス」)は、このたび、免疫血清検査分野の製品における新たな高感度測定技術を確立しました。
シスメックスはこれまで、化学発光酵素免疫測定法を用いた全自動免疫測定装置HISCL-5000、HISCL-2000iを発売し、国内の医療機関を中心にご使用いただいています。さらに、2014年9月に新たなラインアップの拡充として、小型の検査装置HISCL-800を発売しました。
このたび、免疫血清検査において、免疫複合体転移法※1と化学発光酵素免疫反応を組み合わせ、HISCLシリーズでの測定を可能とした、新たな高感度測定技術を確立しました。
本技術により、免疫血清検査項目の一つであるHBs抗原の測定においては、当社従来技術と比較し、約60倍の高感度化が可能となります。従来では捉えることのできなかった、ごく微量のたんぱく質を高感度に検出することにより、免疫血清検査項目の新たな臨床価値の創造につながることが期待されます。
今後は、本技術を搭載したHISCLシリーズの実用化を推進し、リキッドバイオプシー※2に対応した検体検査技術プラットフォームの拡充を目指します。
シスメックスは今後も、さらなる高感度たんぱく質測定技術の開発を含め、さまざまな革新的な技術開発に取り組んでいくとともに、研究機関や医療機関とのオープンイノベーションによるバイオマーカーの獲得を進めていくことにより、個別化医療の実現など医療の発展と進化に貢献していきます。
【注釈】