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アジアにおける検体検査領域のリーディングカンパニーを目指し、中国およびアジア諸国向けに生化学検査分野の製品ラインアップを拡充

 シスメックス株式会社(本社:神戸市、代表取締役社長:家次 恒)は、アジアにおける検体検査領域のリーディングカンパニーを目指し、検体検査領域の中で市場規模が大きく、特に中国およびアジア諸国において成長が期待できる生化学検査分野の品揃えの拡充を行います。
  日本電子株式会社(本社:東京都昭島市、代表取締役社長 栗原 権右衛門、以下「日本電子」)および古野電気株式会社(本社:兵庫県西宮市、代表取締役社長 古野 幸男、以下「古野電気」)と生化学自動分析装置の販売に関する契約を締結し、2010年10月より、当社販売ネットワークを活用し、中国およびアジア諸国で生化学自動分析装置および試薬の販売を順次行います。

 生化学検査分野は、検体検査領域の中で免疫検査分野に次ぐ2番目に大きな市場です。生化学検査とは、肝機能・腎機能などを調べるスクリーニング検査(ふるいわけ検査)で、経済発展に伴い医療環境が整備されつつある中国およびアジア諸国などの新興国では、最大の市場となっています。今後も新興国では生活水準の向上により、糖尿病患者などの増加が予想されており、市場の成長が期待できる分野です。
 
 当社は、2012年3月期を最終年度とするグループ中期経営計画の重要な課題として、「ノンヘマトロジー分野* における成長の加速」を掲げ、血球計数検査分野に次ぐ成長の柱として、血球計数検査分野以外の検体検査分野でのプレゼンスの向上を推進しています。日本を含むアジア諸国においては、免疫・生化学検査分野など幅広い分野でのソリューション提案の拡充に取り組んでおり、そのひとつとして今回、中国およびアジア諸国向けに生化学検査分野の品揃えの拡充を行います。
 
 本契約により拡充する製品は、今後アジアで検査需要が伸びると予想されている糖尿病のスクリーニング検査項目HbA1cと、既存の生化学検査項目が同時に測定できる装置です。
 これまで当社は、中・小規模病院向けに生化学自動分析装置を販売してきましたが、市場のニーズを受け、中規模以上の病院向けに日本で高速および微量技術で高い評価を得ている日本電子製品(JCA-BM6010/C)を販売していきます。さらに、小規模病院向けには、古野電気の小型で処理能力が高い製品を自社ブランドとして販売します。
 これらの製品と合わせて使用する試薬は、当社の中国の試薬工場で生産を行い、安定的に供給していきます。
 
  今後もシスメックスは、品揃えの拡充やこれまで築いてきた独自の販売・サービスのネットワークを活かし、アジアにおける検体検査領域のリーディングカンパニーを目指していきます。
 
* ノンヘマトロジー分野: 血液凝固検査、免疫検査、尿検査、生化学検査などの血球計数検査分野以外の検体検査分野
 
 
【グループ中期経営計画におけるシスメックスの基本戦略】
 
(1)グローバルニッチNo.1 
 当社は、これまで血球計数検査分野においてグローバルNo.1のポジションを築いてきました。今後は、グローバルで強みを持つ血球計数検査分野において、グレーターヘマトロジーという概念のもとで、周辺で行われる検査(血液凝固検査等を含む)への水平展開と、血液疾患を診断するための新たな検査を創造し、深化させる垂直展開を進めていきます。また、尿検査分野においてもグローバルNo.1を目指していきます。
 更に、新興地域の市場拡大と先進国など成熟市場における技術革新・市場変化に伴う新たな市場機会においてリーディングカンパニーとして先進的な事業展開を行い、今後も成長を持続していきます。 
 
(2)アジアフォーカス 
  検体検査分野において唯一アジアに拠点を持つグローバル企業として、当社は今後も日本を含むアジアにおける検体検査領域のリーディングカンパニーを目指します。
 生化学検査分野、免疫検査分野での新たな分析装置の市場導入、試薬供給体制の整備、サービス&サポートの強化などにより日本、中国およびアジア・パシフィック地域でのポジションの強化を図っていきます。また、それ以外の分野においても品揃えの充実を図り、日本を含むアジアでの事業拡大を進めていきます。 
 
(3)ライフサイエンスフォーカス 
  ライフサイエンスにおいては、疾患マネジメントのコンセプトに基づくニッチ領域のリーディングカンパニーとしてのポジションの確立を目指していきます。
 がん診断分野、糖尿病分野などにおいて、研究および商品化、市場における新しい検査技術の認知度の向上を促進し、ライフサイエンスの事業化を進めていきます。
 

【日本電子製品概要】
名称 : 生化学自動分析装置 JCA-BM6010/C
処理速度 : 1200テスト/時間 (電解質測定ユニット付属時)
特徴 : 1)HbA1cの測定が可能
2)検体量・試薬量の微量化、純水使用量の少量化
 


 
以上
 
  • プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
    その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。

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